見栄えのわるい「ミバエ」:でも、その遺伝子は人によく似ていた! (BBC-News, October 25, 2018)
ミバエ (fruit flies)を下等生物 (humble organism)とバカにしてはいけない。その脳は、ケシ粒 (a poppy seed)ほどの大きさだが、神経細胞は約100,000ヶ。しかも「アルツハイマー病 (Alzheimer's disease)」患者の遺伝子によく似た遺伝子を数多く持っている。
ミバエの一生は、わずか数か月。WalesのCardiff大学の Dr Owen Petersらが注目するのは、急速に老化するミバエの脳のメカニズム、それに遺伝子とアルツハイマー病との関連性だ。
さて、アルツハイマー病。この病気は、これまで「brain-rot (脳の腐朽)」すなわち脳細胞がゆっくりと、崩壊して発症すると考えられてきた。しかし、実はそうではなかった。「炎症性疾患 (inflammation diseases)」を治癒しようとして、免疫システムが正常な脳細胞を破壊していた。さらに、アルツハイマー病を含む「脳疾患 (brain diseases)」の「susceptibility (感受性)」が、数千を数える特定の遺伝子によって左右されている可能性も出てきた。
したがって、研究チームはミバエの遺伝子を解析し、その遺伝子と「脳機能 (brain functions)」との関連性について詳しく調べ、アルツハイマー病の発症モデルを構築したい考えだ。
なお、Walesで認知症に苦しむ患者は45,000人。ただし、2055年には、その患者数が100,000人になると予想されている。
(写真は添付のBBC Newsから引用)