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130億光年の彼方に:宇宙初期の巨大なブラック・ホール発見 (BBC-Science & Environment, December 6, 2017)

  

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/834/cpsprodpb/12FB4/production/_99084777_mediaitem99084776.jpg

 宇宙 (cosmos) の空間・時間スケールは人間の想像をはるかに越えている。
 その瞬間は明らかではないが、今から約 138億年前、火の玉の爆発「Big Bang (ビッグ・バン)」から宇宙の空間も時間も始まった。ビッグ・バン以降の 38万年~1,500万年の宇宙は「dark age (ダーク・エイジ)」と呼ばれる真っ暗闇の世界。やがて宇宙に星雲 (galaxy) や恒星 (stars) が現われ、ブラック・ホール (black hole)も形成されて行く。

 「Carnegie Institute for Science (カーネギー研究所)」の Dr Eduardo Bañadosらの研究チームは、地球から 130億光年の宇宙の彼方に、「超大質量ブラック・ホール (supermassive black hole)」を発見したと科学雑誌「Nature」に発表した。
 発見されたブラックホールの質量は、太陽の 8億倍。しかも、宇宙創生期に当たる、ビッグ・バンからわずか約 6億9千万年後に出現したと考えられている。

 ブラック・ホールは、周辺に漂う塵、ガスを次々と飲み込んで、その中心を旋回する超高温の「accretion disk (降着円盤)」を形成し、遠く離れた距離からは、明るく輝く天体 (celestial objects) の「quasars (クエーサー)」として観測される。

 今回のブラック・ホールの発見は、このクエーサーから放出されたスペクトル線の「redshift (赤方偏移)」の分析で明らかになったもの。その赤方偏移は 7.54。これまで観測されたものとしては、最も遠い距離に存在するクエーサーと判定された。

 なぜ、宇宙の創生初期に、これほど巨大なブラック・ホールが出現したのか、宇宙物理学者には、これを説明する「理論」が求められている。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com