豪州のカエルの鳴き声「ヤーイ」:国中のアプリで大捜査 (BBC-News, December 5, 2017)
これはオーストラリア大陸に生息するカエルの鳴き声の一例だ。
・croaks :ケロケロ、ケロケロ
・chirps :ケケケッ、ケケケッ
・whistles:ピルルッ、ピルルッ
・barks :ゥーグォオ、ゥーグォオ
どの「onomatopoeia (擬音語)」も日本語に変換するのに骨が折れる。
さて、オーストラリア大陸のカエルは約240種。なかには姿・形が似ていても、鳴き声が全く違う種もいるという。つまり、鳴き声 (frog calls) が「種の特定 (identification of species)」の切り札になる。もちろん、その鳴き声を「onomatopoeia (擬音語)」で記録することは不可能。
「Australian Museum (オーストラリア博物館)」の Dr Jodi Rowleyらの研究チームは、大陸に生息するカエル全種の調査に向けて、スマートフォン・アプリ「FrogID」を先月の11月10日に公開し、「citizen scientists (市民科学ボランティア)」の協力を依頼した。このプロジェクトのねらいは、カエルの種別生息マップを作成し、その繁殖周期 (breeding cycle) やカエルが直面している環境リスクを明らかにすること。
研究調査に協力する人は「FrogID」を downloadし、周辺で聞こえたカエルの鳴き声を20秒間だけスマートフォンに録音する。このときのデータは、場所、日付・時間とともに Dr Rowleyらの研究室に伝送されて、専門家の分析に回される。Dr Rowleyらは新種の発見につながることを期待している。
昨年の2016年、オーストラリア大陸では新種のカエル3種が発見されている。アプリFrogID が公開されてほぼ1ヶ月。すでに「郊外の裏庭 (suburban backyard)」や「大陸の奥地 (outback)」から 6,000件を越えるデータが送られ、研究者はうれしい悲鳴。今までカエルの専門家でさえ聞いたこともないカエルの鳴き声が確認されている。
なお、Dr Rowleyによると、カエルは「after dark (暗くなってから)」と「after rain (雨上がり)」によく鳴いてくれるそうだ。
(写真は添付のBBC Newsから引用)