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エトナ噴火20170316:命からがら脱出、死ぬかと思った! (BBC-Business, March 17, 2017)

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 これは、BBC記者Ms Rebecca Morelleが偶然に遭遇し、その目で見てまとめた「エトナ噴火 (Etna explosion)」の命がけの報告だ。参考にすべき点は多い。

 先週の 3月 16日木曜日。その日、BBCチームはイタリア南部シチリア島にそびえるエトナ山 (標高3,329m )に登っていた。エトナ山のモニタリングをリポートするためだった。お天気は最高で、空は青く、風はほとんどなかった。チームは雪に覆われたエトナの頂上を目指した。その南東河口付近からマグマが噴出し、雷のような轟きが辺りに鳴り響いていた。
 やがて、昨夜の間にあふれ出た溶岩が直接見える場所までやって来た。そこには灼熱の真っ赤な溶岩が、火口の壁に沿って流れ落ちていた。

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 BBC の取材班にはイタリア「国立地球物理学・火山学研究所」の科学者が同行していた。周りには、数十人の観光客が、エトナの山岳ガイドを伴って、この活火山が織りなすスペクタクルの見学にやって来ていた。
 このときの溶岩の流れは、ごくゆっくりしたもので、その現場がとても危険とは思われなかった。しかし、地下からあふれ出た溶岩はシューシュー、パチパチと音を立て、すさまじい熱で、とても近づくことはできなかった。

 BBCチームが火口に到着して 20分ほど経ったころ、突然、溶岩から白い蒸気が噴き出した。そのときは、轟音があったわけでもなかったので、とくに恐怖を感じなかった。しかし、山岳ガイドたちは、その場から離れるように見学者に促した。
 その直後だった。いきなり噴火が起こった。溶岩は雪、氷と混じり、灼熱の岩や挙礫岩 (boulders) が、空中に高く吹き飛んだ。そして、あらゆる方向の地上を、雨が降るように襲った。
 みんな、走って逃げた。当たったら命取りになりかねない、熱い岩屑 (debris) がバラバラと降ってくる中を必死で逃げた。しかし、噴火によって蒸気がモウモウと立ちこめ、周りは全く見えなくなった。

 私は頭を手で保護して逃げている最中に転んだ。耳に聞こえてきたのは体の周りに落ちる岩の不気味な音だけだった。このとき、本当に死ぬかと思った。
 しかし、驚いたことに、どういうわけか、BBC チームの撮影担当女性記者 Ms Rachel Price はカメラで現場を撮り続けていた。空から降り注ぐ灼熱の岩が服を焦がし、やけどを負っているはずなのに。

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 この後、大混乱に陥りながらも、BBCチームは雪上車 (snowcat vehcle) で全員無事下山に成功する。
                (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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