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治るはずがない骨粗鬆症:治療薬が骨をボロボロにしていた! (BBC-Health, March 1, 2017)

http://ichef.bbci.co.uk/news/976/cpsprodpb/4A68/production/_94884091_osteoporosis_sem-spl.jpg

 骨粗鬆症 (osteoporosis)は、骨密度 (bone density) が低下し、全身の骨がスカスカになる病気。軽く転んでも、股間接(hip)や大腿骨 (femur) にヒビが入りやすくなる。すると歩行に支障を来し、体力が急激に衰えるから恐ろしい。
 イギリスで患者数 300万人。しかし、なぜか日本では、その約 4, 5倍の人 (10人に1人以上) が骨粗鬆症に悩まされている。患者のおよそ 80%は女性。

 骨粗鬆症に対するこれまでの定番の治療法は、「bisphosphonates (ビスホスフォネート)」剤の投与。この薬は破骨細胞の活動を抑えて、骨の質量低下を食い止める働きがある。
 ところが、かねてから治療担当医の間では、高齢者がこの薬を服用し続けると、かえって骨がもろくなるのでは、との疑念の声が上がっていた。

 そこで「Imperial College London」の Dr Riche Abel らの研究チームは、股関節を骨折した骨粗鬆症患者 16名の骨サンプルを、「Harwell campus」に設置された巨大な「particle accelerator (粒子加速装置)」で精査した。この装置は、照度を太陽光の 100億倍に高めてX 線を照射できる。                 
 その結果だ。治療薬ビスホスフォネートを投与した患者の骨には、無数の microscopic cracks (顕微鏡でしか見えない微細なヒビ) が走っていた。これでは、もろくなった茶碗にさらにヒビを入れているようなもの。つまり、ビスホスフォネートは、骨密度の低下を抑えもするが、それと同時に、その骨にたくさんのヒビを入れて、壊れやすくしていたのだ。

 医師が知らずに処方していたとは言え、恐ろしいことだ。まともな骨がボロボロになる前に、早急な対策が必要なことは言うまでもない。

 さて、「The National Osteoporosis Society (英国国立骨粗鬆症協会)」によると、以下の6問のうち、Yesの答えが1つ以上あると、「骨粗鬆症の発症リスクあり」と判断される。 ぜひ、お試しを。

・血族に骨粗鬆症の人がいるか?
・これまで、軽くぶつかったり、転んだりして骨折したことがあるか?
・性別は女性で、50歳以上か?
・アルコールの摂取量は 1日 3ユニット以上か?
 (中ジョッキでビール約 1.5杯以上、ワイングラスでワイン約 1.5杯以上)
・夏の日光は避ける方か?
・運動時間は 1週間に [約30分×5回] 未満か?
                                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com