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バッキンガム宮殿:1億5千万年前のポートランド・ストーンで建造 (BBC-News, June 28, 2017)

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 イングランド南端の港町「Weymouth (ウェイマス)」から南に 8kmのイギリス海峡 (England Channel)上に細長い小さな島がある。「The isle of Portland (ポートランド島)」だ。この島全体が、Jurassic period (ジュラ紀) 後期に当たる、約 1億 5千年前の「Tithonian stage (チトニアン階)」の「limestone (石灰岩)」で形成されている。

 この島の石は、古代ローマ時代から切り出されていたが、14世紀になると、品質の優れた石材として London に船積みされた。産業として大規模採掘が行なわれるようになったのは 17世紀初頭の頃。
 やがて、その石材は「Portland stone (ポートランド石)」として世に知られ、「Buckingham Palace (バッキンガム宮殿)」、「St. Paul Cathedral (セント・ポール大聖堂)」、「British Museum (大英博物館)」はじめ New Yorkの「国連本部ビル」の建造にも使われた。

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 さて、その石材「Portland stone」は、17世紀からずっと「opencast quarrying( 露天採掘)」で採掘され、生産されてきた。
 しかし、どんな産業も自然環境や地域住民に配慮が求められるこの時代。「Dorset County Council(ドーセット・カウンティ議会)」は「section 106 agreement (106条 開発協定)」を適用し、ただ1ヶ所の採石場 (quarry) を残して、今後は「underground mining (坑内採掘)」以外の操業を認めないことにしたという。

 これによって、これ以上の自然景観 (landscape) の破壊が食い止められるともに、騒音・粉塵 (noise and dust) の発生も CO2 排出量も軽減されることが見込まれるという。

               (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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