永遠の輝き「Gold (金)」:小さな砂金の発見が人間を狂わせる! (BBC-News, December 11, 2019)
古代のエジプト、ギリシャ、ローマ。そのいずれの時代でも、権力者が最も探し求めたものは、その輝きを永遠に失うことのない「gold (金)」だった。
古代文明において、金の「mining (採掘)」と言えば、川底の砂利・泥を中華鍋のような道具 (pan)ですくい取り、その中の砂、泥を川の流れにまかせて、洗い出す作業だった。これを「panning (ネコ流し)」と呼んだ。運が良ければ、ほんの小さな砂金が、「pan」の底に光ることがあった。
いまでも、ラオス、ブラジルなどで、もちろん日本でも、砂金探し (gold hunters)あるいはゴールド・マニアの間で、この方法が広く採用されている。
さて、古代ローマ人の金の採掘は、随分と荒っぽいものだった。砂金が発見されたと聞くと、それとおぼしき山の中腹に何本も横穴を掘り、これに得意の水道技術で水を流し込んでは、山全体を谷底に崩し、川に流した。その後は、大勢の奴隷に砂金を集めさせたのだ。
古代ローマ人は Britain島からも金を採取した。Britain島の地図を広げてみよう。そして、Cornwall半島の Plymouth (プリモス)と ScotlandのInverness (インヴァネス)を線で結ぶ。これが、実は「Gold belt」。金鉱床は、ほぼ、この線の地下に眠る。
今年、7月に「Leeds大学」のチームが、Scotland中央Highland (ハイランド州)の「Glen Almond (アーモンド盆地)」で、重さ10gの「自然金の塊 (nugget)」を発見した。
すると、鉱山会社が本格的な調査に乗り出し、「Loch Tay (テイ湖)」近辺の川底を「ネコ流し」で探し回って、77ヶの砂金を見つけ出した。
これで、近くに、大規模な金鉱床が眠っていることは、ほぼ間違いなし。
Swedenの大手鉱山会社「Erris Resources」とEnglandの鉱山会社「GreenOre Gold PLC」は、直ちに本格的な共同探査事業を始めた。
探査鉱区は 237km2。この一帯は金鉱床の発見が極めて有望とされる「Grampian gold belt」、すなわち「Dalradian (ダルラディアン変成岩)」が露出する地帯だとか。
(写真は添付のBBC Newsから引用)