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地下に眠るゴールドを探せ!:金相場が記録的高値 (BBC-News, September 12, 2020)

A man drilling underground

 UKで産業革命が始まったのは、1760年代。まともな武力を持たない島や国を最新式の鉄砲で脅して占拠し、その多くを植民地として支配すると、多国間の貿易で巨額の利益をあげて、中産階級が躍進した。

 一方、その陰で、貧富の差が拡大し、犯罪が多発した。収監者が余りにも多く、監獄の建設が追いつかないほどだった。時の政府は、やむなく、大勢の囚人を北米大陸に送り込んだ。

 彼らは、先住民(indigeneous people)の土地を奪い、抵抗する先住民を殺戮した。そして、わずかに生き残った先住民を、当時、不毛の地だった西部の砂漠地帯に追いやった。

 

 ところが、皮肉なことに、そこは一見、不毛の地に見えたが、それから間もなくして、地下には、途方もないほど大量の石炭、石油・天然ガス、ウラン鉱などの地下資源が眠る土地だったことが分かる。

 

 「歴史は繰り返される」と言う。今から約1,600年前、イギリス人の祖先は、これと同じようなことをやった。

 AD410年、古代ローマ軍が Britain島を去ると、これを待ちかねていた北方系の民族アングロ人、ジュート人、サクソン人が、Britain島に侵入して England南部の肥沃な土地を中心に占拠し、そこに住んでいたケルト系民族を大量殺戮した。さらに、その生き残こりを Britain島西部の、不毛の山岳地帯に追いやって、これをWales (召使い、ケルトの民)と蔑(さげす)んだ。

 

 しかし、これも皮肉。その山岳地帯は、石炭、金・銀、銅などの鉱物資源が地下に眠る魔法の国だった。

 産業革命時代のエネルギー源石炭は、このWalesで生産され、Walesの港から Englandの各地へ運ばれたのだ。

An undated photo of workers at the former Clogau mine

 さて、Walesの北西部「Gwynedd (グウィネズ)」の「Dolgellau (ドルゲラウ)」は、30年前まで金 (gold)が採掘されていた場所だ。この8月、金相場が記録的な高値に達した。この機を貪欲な鉱山会社「Alba Mineral Resources」が見逃すはずがない。

 加えて、30年前に比べて、現在は採掘・選鉱技術がはるかに優れ、省力化や効率化が進んでいる。鉱山会社は金鉱山を再稼働させても、十分に採算がとれそうだと判断した。

 なお、これまでの鉱石サンプリング調査によると、旧鉱山には、かなり有望な金の鉱脈が眠っている可能性が高い。この 9月末までに試掘ボーリング調査に着手する予定とか。 

   探すのは、真っ白な石英に、高品質の黄金が散らばる「Dolgellau gold belt (ドルゲラウ黄金ベルト)」の脈状鉱床だ。

Alba drillers

おわりに:侵略者に殺されたすべての先住民に、祈りたい。さぞかし無念だったであったろうに........。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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