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タバコで胎児の肝臓が損傷:ES細胞研究で明らかに! (BBC-News, May 29, 2017)

https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/38EF/production/_96257541_gettyimages-170169189.jpg

 これを理不尽と言わずに、なんと言えば良いのだろう。生まれてくる子供には何の罪もないのに、誕生したときから、すでに、その肝臓が徹底的に痛み付けられていた。原因はお母さんのタバコの煙。

"The live is vital in cleaning toxic substances and plays a major role in regulating metabolism."
"Smoking cigarette, which contain around 7,000 chemicals, can damage foetal organs and may do lasting harms."

[ ヒトの肝臓は、外部から流入した毒物の解毒に欠かせない臓器であり、また新陳代謝の調整に重要な役割も果たしている。]
[ タバコの煙には約 7,000種の化学物質が含まれ、これらが胎児の臓器にダメージを与えて、その傷をずっと残すことになる。]

 これまで、タバコの煙が、生まれてくる赤ちゃんに悪影響を及ぼしていることは知られていたが、胎児の細胞変化まで詳細に調べる手立て (tools) はなかった。
 そこで、Edinburgh 大学の Dr David Hay らの研究チームは、Aberdeen 大学、Glasgow大学と共同で「embryonic stem cell(胚性幹細胞、ES細胞)」手法を応用することにした。

 Dr Hay らは、胎児の肝臓組織 (foetal live tissue) を「pluripotent stem cells (多能性幹細胞)」から再生し、これにタバコの煙を与えて、「cellular effects (細胞効果)」を調べた。

 その結果、タバコの影響は胎児の性別によって異なり、男の子の赤ちゃんは肝臓に「瘢痕 (liver scarring)」が残り、女の子の赤ちゃんには、さらに深刻な「細胞代謝 (cell metabolism)」まで損傷を受けることが分かったという。

 なお、研究結果は医学雑誌「Archives of Toxicology」に発表された。

 タバコの好きなお母さんは、それでも、タバコを吸うだろうか。一体なんのために。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com