ロールス・ロイスのEA (航空機):世界最高速度623km/hを達成! (BBC-News, Nov 20, 2021)
自転車屋のライト兄弟が、12馬力のガソリンエンジンを使って、有人動力飛行を成功させたのは、1903年12月17日のことだった。
その後、飛行機の技術開発は目覚ましい発展を遂げ、世界の大都市の上空には常にたくさんの飛行機が飛び交い、ジェット旅客機は海外旅行に欠かせないものとなった。もちろん大量のCO2ガスを排出し、地球温暖化の一翼を担ったのも事実だ。
さて、ロールス・ロイス社は電動航空機の製造とその性能向上に挑戦を続ける。機種の名「Spirit of Innovation (革新魂)」に、開発にかける意気込みが現われている。
その「electric poertrain(電動システムのパワートレイン)」は 535BHP (400kW)。スマホ7,500ヶを一気に充電できる「high-dense propulsion battery (高密度メインバッテリィ)」を搭載する。
そして、ライト兄弟の「Wright Flyer」号の飛行から118年経った2021年11月16日、その Rolls-Royce社の「Spirit of Innovation」が飛び立った。
場所は、Englandのストーン・ヘンジの遺跡で有名な「Wiltshire (ウイルトシャー)」にある軍用機の試験場「Boscombe Down」。テストパイロットは Mr Phill O’Dellだった。
飛行機はぐんぐんとスピードを上げ、最高速度 623km/hの世界記録を達成する。
さらに、
・3km区間の飛行速度:555.9km/h
・15km区間の飛行速度:532.1km/h
・上昇率 :3,000m/60s
の記録を打ち立てる。現在「The Fédération Aéronautique Internationale (世界航空連盟FAI)」に、記録証明書の発行を申請中とか。
おわりに:今や、航空業界と言えども、CO2排出量の削減を迫られる時代だ。Rolls-Royce社は、今回の試験飛行の成功を期に、その技術開発をさらに進めたい考えだ。やがて、ジェット燃料を使った航空機は姿を消し、近未来の空には、電気エネルギーで飛行する航空機が飛び交うに違いない。
(写真は添付のBBC Newsから引用)