蝶に戯れ、蝶に遊ぶ:これほど、心の晴れるものはない! (BBC-News, Apr 13, 2021)
UKの「Butterfly Conservation (蝶類保存協会)」が取り組むプロジェクトはユニークだ。蝶の保護活動を進める中で、これを人々のメンタルヘルスの改善に役立てようとしている。
さて、昨年、「lockdown (外出禁止措置)」を受けて、多くの人が、家の中に閉じこもる生活を余儀なくされた。Cumbria大学が実施たアンケート調査によると、このとき、回答者の 83%の関心は、野外の蝶やミツバチに向かったという。
ところが、過去40年間で、UKに生息する「butterflies (蝶)」の種(しゅ)の76%が減少し、「lager moths (大型の蛾)」は、過去 50年間で 30%以上の個体数が減少した。
自然界から蝶・蛾が消えると、何が起こるか。
蝶類は、植物にとって重要な「pollinators (花粉媒介屋)」であり、また、多くの小鳥や哺乳動物がこれを餌にしている。このため、蝶類の衰退は、地球の「ecosystem (生態系)」の弱体化につながる。
それに加えて、人々が野外に足を運んで、わずかな時間と言えども、蝶類を観察し、自然と触れ合う機会が得られるならば、
・ストレスが軽減され
・幸福感に満たされ
・エネルギッシュな気分に浸される
効果が期待できる。
春の到来で、喜びに満ちて、花から花へと飛び交う蝶。人は、その蝶の舞の美しさに心が安らぎ、生きる感動を受けて、野生生物とのつながりを実感できるという。
おわりに:「ecosystem (生態系)」全体を念頭においた自然保護活動や自然の観察は、なかなかできるものではない。殺虫剤、農薬を全く使わない野菜・果樹栽培は、ほとんど不可能に近い。あちらを立てれば、こちらが立たず。自然保護活動には、科学的なデータに基づいた、具体的かつ明確な設計図が欠かせないようだ。
(写真は添付のBBC Newsから引用)