タバコの煙:肺ガンに飽き足らず、白内障・黄斑変性症・失明を誘発! (BBC-News, July 2, 2019)
タバコの煙が肺などの呼吸器系組織を冒し、ガンを誘発することは、よく知られるようになった。それでも、UK在住の2,006人を対象にして「The Association of Optometrists (英国眼検協会AOP)」が実施した調査によると、その事実を知っている人は約3/4 (76%)。この数値はずいぶんと低い。残りの1/4は、タバコと肺ガンとの関係を否定しているか、それとも、そんなことには全く関心がないか、のどちらかに違いない。
さらに、この協会AOPは、調査対象者に『タバコの煙が、失明につながることを知っているか』、と尋ねたという。
すると、回答者の82%は、『そんなはずはない』と答えたという。しかし、この答えは間違い。
タバコの煙 (tobacco smoke)は、有害成分 (toxic chemicals)に溢れている。これが目を刺激し、目に損傷を与える。以下は、タバコの煙が関連した主な目の病気。
1.cataracts:白内障
タバコの煙に含まれるPb (鉛)、Cu (銅)などの重金属が眼球の「水晶体 (crystalline lens)」に蓄積し、白内障を引き起こす。
2.sight problems:視力障害
タバコの煙が「網膜 (retina)」に送る血液の流れを悪くするため、「diabetes-related sight problems (糖尿病関連の視力障害)」を悪化させる。
3.age-related macular degeneration:加齢性黄斑変色症
タバコを吸う人は、吸わない人に比べて、加齢性黄斑変色症の発症リスクが約3倍高い。この病気を発症すると、目の中心部の視力が低下し、細かい文字が読めなくなる。また、視野が欠けたり、ゆがんだりすることもある。
4.loss of vision:失明
タバコの煙によって「視神経症 (optic neuropathy)」が発症すると最悪。目に送られる血液の流れが途絶えるため、突然、失明することになる。この病気で失明するリスクは、タバコを吸う人の場合、吸わない人に比べて16倍高い。
それでも、タバコを止められない人が、UKで約740万人(全人口の男性17%。女性13%)。さらに、禁煙と称して、電子タバコを吸う人は250万人もいるとか。
(写真は添付のBBC Newsから引用)