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抗がん剤の副作用「脱毛、吐き気」なし:その画期的な化学療法とは! (BBC-Health, January 9, 2019)

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 どんなに多くの人が、一刻でも早く、この研究成果が実用化されることを待ち望んでいるだろう。ガンの「化学療法 (chemotherapy)」の副作用を抑える画期的な治療法が、開発されたのだ。
 化学療法は「cornerstone treatment (ガン治療の基本)」だ。ただし、この治療で処方される抗がん剤「doxorubicin (ドキソルビシン)」は、ガン腫瘍を攻撃するが、患者にも大きな負担を与える。すなわち、患者は「hair loss (脱毛)」、「nausea (吐き気)」などの副作用に苦しむことが多い。

 そこで、California大学の Dr Nitash Balsaraらの研究グループは、一旦、ガン腫瘍を通過し、その役目を果たした抗がん剤成分を、血液から回収してやることにした。具体的には、ガン腫瘍を通る血管内に、微小なスポンジ体を挿入し、これに余分な抗ガン剤成分を吸着させる方法だ。
 一度、薬剤がスポンジ体に吸着すると、そこから再び、薬剤成分が漏れ出すことのないことも確認した。ブタを使った実験では、ガン腫瘍を通過した血液から約64%の抗がん剤成分を除去することに成功したという。
 Dr Balsaraは、血液から抗がん剤成分を約50除去することで、患者の副作用を大幅に改善できると考える。

https://ichef.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/740E/production/_105101792_capture.png

 さて、次は、実際に、ガン患者を対象にした臨床実験に移る。血管内に埋め込むスポンジ体は、患者治療部の血管のサイズに合わせて、3Dプリンターで作製される。

 なお、この、従来の化学療法を格段に進歩させた研究成果は、医学雑誌「ASC Central Science」に発表された。

                 (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com