気温が上昇し、異常気象が強まる地球：救えるかCOP21 (BBC-Science & Environment, November 25, 2015)
世界気象機関 (The World Meteorological Organisation, WMO)が発表した最新の気象データは衝撃的だ。
・2015年1月～10月末までの「世界の平均気温 (the global average surface temperature)」は、50年前 (1961-1990) の平均気温に比べて、0.73℃上昇。
・今年度の同じデータを130年前 (1890-1899) の平均気温に比べると、約1℃上昇。
・過去5年間 (2011-2015) の平均気温は、50年前 (1961-1990) の平均気温に比べて、約0.57℃上昇。
WMOの報告によると、「温室効果ガス (greenhouse gases)」CO2の濃度は、2015年の春期 3ヶ月間の世界平均値が 400ppm を越え、過去最高となった。
"The WMO said the waters have been absorbing more than 90% of the energy that has accumulated in the climate system from human emissions of greenhouse gases. The temperature of the tropical pacific was more than 1℃ above average, consistent with a strong EL Nino."
[ WMO は次のように指摘する。温室効果ガスの排出によって大気中に蓄積された熱エネルギーは、海洋の水によって、その90%以上が吸収される。この結果、熱帯太平洋の海水温度は、平均値よりも1℃上昇したのだ。この事実は、強力なエルニーニョ現象の発生を裏付けている。]
なお、エルニーニョ現象については、来年の 2016年、さらにその勢力が強まると予想されている。
さて、12月にパリで COP21 (国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)が開催される。世界の主要国が IS、テロ、移民、社会問題等の切迫した難問の解決に力を注がざるを得ない状況の中で、この「地球の温暖化」をくい止める、何らかの「パリ合意」が期待できるであろうか。
（写真は添付のBBC Newsから引用）
