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子どもでもできる:皮膚ガンのリスク診断 (BBC-Health, October 19, 2015)

http://ichef-1.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/14103/production/_86197128_p7100353-freckled_skin-spl.jpg

 よく知られた「メラニン (melanin)」とは、髪や皮膚を黒く染めている「色素(pigment)」のこと。「melanin」は「melan」と「-in」の2語から構成される。その「melan」は、黒色を意味するギリシャ語「melas」を語源とし、「-in」は、有機化合物 (organic compounds)を表わす接尾辞(suffix)。

 このことを知ると、「melanoma」は「melan」と「-oma」の2語から成り立っていることや、また、その語のおおよその意味も見当がつく。なお、接尾辞「-oma」は腫瘍または異常増殖を表わし、この接尾辞で終わる名詞は、怖い病名だ。

 前置きが長くなってしまった。つまり、病理で言うところの「melanoma」とは「黒い腫瘍」、すなわち皮膚ガンの一種の「黒色腫」を指す。メラノーマとも呼ばれる。
 イギリスでは、毎年、13,000人が新たにメラノーマ患者と診断されている。ところが、この皮膚ガンは、「ホクロ (moles)」が変異して発症することもあり、また、専門医でさえ、その発症リスクの診断が難しい症状もある。

 このような背景を受けて、London大学のKing's Collegeは、ユニークなメラノーマ診断法を開発し、その詳細を英国皮膚学会の機関誌「The British Journal of Dermatology」に発表した。

 研究対象となった被験者は、イギリス在住の3,000組の双生児。被験者全員の「肌質(skin」、「ソバカス (freckles)」、「ホクロ (moles)」に関するデータを解析し、その結果を約400人のメラノーマ患者に適用したところ、新診断法の有用性が確認されたという。

 その診断法の特徴は、迅速性と簡便性にある。患者に右腕を出してもらい、腕にあるホクロの数を数えるだけ。これなら、子どもでもできる。

"Females with more than seven moles on their right arm had nine times the risk of having more than 50 on their whole body."
"Those with more than 11 on their right arm were more likely to have more than 100 on their body in total, meaning they were at a higher risk of developing a melanoma."

[ 女性で、右腕に7個以上のホクロがある人は、体全体で50個以上のホクロがある人よりも、メラノーマの発症リスクは9倍も高い。]
[ その数が11個以上になったら、体全体に100個以上のホクロがある人よりも、メラノーマ発症リスクは格段に高くなる。]

 ホクロを数えるだけで、専門家以上の診断ができるとは。さっそく、やってみよう。

                      (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com