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「早起きは命の得」:乳ガンの発症リスクが高い「夜型」、低い「朝型」 (BBC-Health, November 6, 2018)

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 「早起きは三文の得」。昔の人は、朝早く起きることは、健康に良いと教えた。
 人は誰でも「はらどけい」ならぬ「体内時計 (body clock)」を持っていて、その「概日リズム (circadian rhythm)」は、ほぼ 24時間周期。ところが、どの人の「体内時計」の針も同じように動くとは限らない。周期が少し短めの人もいれば、長めの人もいて、それが、「朝型 (morning or larks type)」と「夜型 (evening or owls type)」になる要因とも言われている。

 朝型の人は朝早く目覚め、その活動も日中早い時間にピークに達し、夕方になると早くも疲れを感じる。
 逆に、夜型の人は朝ベッドから抜け出すのが苦手。夕方になってようやくエンジンが掛かり出し、夜遅くなってから寝るのが好きだ。

 その体内時計。睡眠、気分 (mood)ばかりか、総合失調症 (schizophrenia )をはじめとするメンタルヘルスや心臓発作 (heart attack)にも関与しいるとされる。ところが、これにもう一つ、「乳ガンの発症リスク」にも大きな影響を与えていることが明らかになった。

 Bristol大学の Dr Rebecca Richmondらの研究グループは、体に指令を発している341ヶの遺伝子に注目し、「UK Biobank」と「The Breast Cancer Association Consortium」が保有する女性患者約 41万人分の医療データを「Mendelian randamisation (メンデル・ランダム法)」によって解析した結果、早起きの朝型女性は、生まれながらにしてDNAが「朝型」にセットされていて、夜型の女性に比べて、乳ガンの発症リスクが低いことが分かったという。(研究の詳細は「The NCRI Cancer Conference in Glasgow」にて発表。)

 UKでは、女性の7人に1人が一生の間に乳ガンを発症する。今回のデータ解析はわずか8年分のデータに限られていたが、この期間に乳ガンを発症する確率は、夜型で100人に 2人、昼型で100人に 1人と、2倍の差が認められた。

 乳ガンの発症リスクには、shift work (交代勤務)、age (年齢)、family history (家族歴)なども関与するとされる。しかし、「Cancer Research UK」によると、乳ガンの 1/4は予防可能だ。
 今回の Dr Richmondらの研究では、なぜ「体内時計」が「乳ガンの発症リスク」に関わっているのか、その原因を突き止めることができなかった。太陽の動きに背いた人間の行動が、体にダメージを与えるのか、それともホルモン分泌や免疫システムあるいは新陳代謝に影響を与えるのか、それは不明だ。
                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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