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「16億年前」の海苔(のり):地球上に最初に現われた植物 (BBC-Science & Environment, March 14, 2017)

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 太陽系の惑星の一つとして、地球が誕生したのは46億年前。そして、42億 8千万年前、地球上に「単細胞の微生物 (single-celled microscopic life)」が現われた。それは、21億年前に、DNA を膜で包んだ核 (nucleus) が内在する真核生物(eukaryotes)に進化し、さらに、12億年前になると、それらが集合した多細胞真核生物 (multi-cellular eukaryotic organisms) が出現する。これまでの「生物の進化の歴史」は、こうだった。
 
 ところが、「スウェーデン自然史博物館 (The Swedish Museum of Natural History)」の Ms Therese Sallstedt らの研究チームは、中央インドの堆積岩の中に奇妙な化石を発見した。それは糸状 (thread-like) で、分厚いコロニー (fleshy colonies) を形成していた。

 これを「シンクロトロン放射X線トモグラフィー顕微鏡画像 (synchrotron-based X-ray tomographic microscopy) 解析で精査した結果、16億年前に浅海域に生息した「紅藻類 (red algae)」の仲間であることが分かった。これまでの定説よりも4億年も前に、紅藻類がすでに地球上に出現していたことの証拠だ。

 この生命体 (organisms)は、約 40兆億個の細胞が集まった人間と同じ「多細胞真核生物」だった。 残念なことに生物の DNA は残っていなかったが、 光合成(photosynthesis) を行なう葉緑体 (chloroplasts) は確認できた。つまり最古の植物(plants) だ。
 なお、紅藻類とは、巻き寿司の海苔 (nori) やアイスクリームに欠かせないゼラチン質 (gelatinous texturing agents) として、食用にされる馴染みにある植物。

http://ichef-1.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/C908/production/_95146415_c0069725-red_algae_light_micrograph-spl.jpg

 
 さて、これからは夢物語。
 もしも、化石からDNAが発見され、遺伝子ゲノムを抜き出して細胞が復元できるなら、16億年前の海苔が食べられることになる。それは、いったい、どんな味がするだろうか。
 どうも、貧乏人は食い気が先に立って、仕様がない。

  Ms Sallstedt らの研究成果は、科学雑誌「PLOS Bioligy」に掲載された。

                 (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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