コーヒー (珈琲) 好き:遺伝子PDSS2が決めているって! (BBC-News, August 25, 2016)
コーヒーの好み度は、どうやら遺伝子が決めているようだ。
Edinburgh 大学の Dr Nicola Pirastu らの研究チームが、科学雑誌「Scientific Reports」に、このような研究結果を発表した。
さて、Dr Nicola Pirastu らは、イタリア南部・北東部の村の住民 1,213人に、「一日何倍のコーヒーを飲んでいるのか」を尋ねるとともに、回答者全員の DNA 解析を行なった。
その結果は衝撃的だ。DNA 内の遺伝子 PDSS2 に変異形 (specific variant) が認められた人は、正常な遺伝子 PDSS2 の人に比べて、コーヒー消費量が平均1杯分少なかったのだ。
このことから、遺伝子 PDSS2 がカフェインの代謝 (metabolism) をコントロールしていて、その遺伝子に変異形がある人は、カフェインの分解に時間が掛かり、カフェインが体内に長時間保有されるのでは、と考えられている。
したがって、
"The dive to drink coffee may be embedded in our genes."
[ コーヒーを飲みたくなるのは、おそらく遺伝子にあらかじめセットされている。]
と、言うのだ。
この研究結果を再チェックするため、オランダの住民 1,713人にも同様の調査を実施した。しかし、オランダ人は、イタリア人よりも大きなカップでコーヒーを飲んでいるせいか、遺伝子 PDSS2 の違いがコーヒーの消費量に及ぼす影響は小さかったという。
どうやら、「biological mechanism (生物学的メカニズム)」の観点から、遺伝子とカフェイン分解機能との関係を明らかにするためには、もっと大規模な調査・研究が必要のようだ。
"Coffee is protective against some type of cancers, cardiovascular diseases and Parkinson's."
[ コーヒーは、ある特定のガンや心臓血管疾患、パーキンソン病に対して予防効果がある。]
Dr Pirastu によると、コーヒーを飲みたいと思わせている原因が分かれば、病気の治療に役立つ可能性があるそうだ。
なお、本文は、「the guardian」に掲載された下記の記事も参考にした。読者には英文のキレ、明晰度を比較して欲しい。
「Your daily coffee habit could be partly genetic, new study suggests」
(写真は添付のBBC Newsから引用。)