人殺しグモ(蜘蛛):イギリスで出没 (BBC-News, April 22, 2016)
小さなクモ (蜘蛛)を、小さいからと侮 (あなど) ってはならない。指を咬まれると、これを切り落とす破目になり、命を落とすことさえある。
昨年 12 月から今年 3 月にかけてイギリスの冬は、例年になく温暖であった。このお陰で生き延びた恐ろしい「毒グモ (vernomous spiders)」がいた。
イギリス南部に位置する「Worcestershire (ウスターシャー)」の「Spa town(スパ・タウン)」として有名な「Malvern (マルバーン)」に住む Mr Derek Phillips (82 歳) は、突然、左手の人差し指に「ズキッとする強烈な傷み (throbbing pain)」を覚えて、目が覚めた。
後に語ったところによると、その痛みは、
"I would love them to take it off, it's so damn painful."
[ 医者に指を切り落として欲しくなるほど、ものすごい痛みだった。]
すぐに Kiddderminster 救急病院で診断を受けると、医者から指の切断手術の宣告を受けたという。どうやら、Phillips 氏の指を咬んだ毒グモは、外来種の「ゴケグモ (Widow spider)」の仲間らしいとのこと。
実は、昨年の11月にも、イギリス南部「Hampshire (ハンプシャー)」のAldersho t (アルダーショット)でも、Mrs Patricia Irwin (60歳) が、ゴケグモの仲間「False widow spider」に指を咬まれた事件が起きていた。
Irwin さんの娘が母親のもとに駆けつけると、コンピュータのキーボードの上に、その毒グモの死骸があったという。
その後、Irwin さんは「Frimley Park 病院」で手当を受けたが、毒グモの毒と、咬み傷から侵入したばい菌によって「敗血症 (sepsis)」を発症した。不幸なことに、病院側の「不手際 (failures)」が重なって適切な治療も遅れ、結局、Irwin さんは毒グモに咬まれた傷が仇になり、この世を去った。
だから、小さいからといって、侮ってはいけない。毒グモは、悪気がなくとも、人を殺すことがある。
(写真は添付のBBC Newsから引用)