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1月1日はデイジーの花摘み:Irelandのお正月の伝統行事! (RTE-News, Dec 17, 2021)

Hook Lighthouse is set to host a traditional Daisy Day Hunt, which derives from the 1940s, on St. Stephen's Day.

1.春一番に咲くヨーロッパの野菊 デイジー (daisy)

 風の強い Irelandの野に咲くデイジー (ヒナギク)は、高さ2.5- 10cm程度の可憐な花だ。日本に帰化して大型になり、道端や荒れ地に群れるヒナギクとは、だいぶ印象が違う。

 

 そのDaisyは、春一番に咲く花だ。Ireland南西部 Wexford (ウェックスフォード)では、元旦が「Daisy Day Hunt (デイジーの花摘みの日)」。地域の子どもたちが一斉に野に出て、デイジーの花を摘む伝統だった。最初に摘んだ子どもが「win the hunt (花摘みの勝者)」として讃えられた。他の子どもたちも、「penny for a daisy (デイジーにペニーを)」の慣例にしたがって、摘んだデイジーの数に応じてお金がもらえた。

 

 Irelandで「Daisy Day Hunt」が記録として残るのは1943年。しかし、この60年間、その慣例行事がとだえてしまっていた。

 

2.Hook Lighthouse (フック灯台)が「Daisy Day Hunt」を復活させる

 そこで、Ireland南西部の観光名所 Hook Head (フック岬)に建つ「Hook Lighthouse (フック灯台)」が、「St. Stephen's Day (聖ステファノの日:12月20日)」に、伝統的な Irelandの花摘みを復活せることにした。

 

 冬至の前日に当たる20日の午前に「Daisy Hunt」が実施され、参加した子どもたちには、摘み取ったデイジーに応じてチョコレートが配られる。その日の午後はエンターテイメントの時間。宝探し (treasure hunt)や地元出身の画家「Rose」を招いたワークショップ (絵画教室)が予定されている。

3.Hook Lighthouse (フック灯台)は Irelandの誇り

 Hook Lighthouseが「Hook Penninsula (フック半島)」に建造されたのは1172年のこと。高さは35m。古さでは、 Spainの「Tower of Hercules (ヘレクレスの塔)」に及ばないが、「intact working lighthouse (建設当時の姿をそのまま残す現役の灯台)」としては、世界最古を誇る。

 

 昔からフック岬沖の海域は、船乗りにとって難所であった。この状況を見かねた近隣の修道院の僧たち (monks)は、5世紀頃から、夜間、岬で かがり火を焚いて、航路の安全を願ったという。

 

4.Daisy色々

 デイジーはキク科植物の一種。「daisy」は、Old English (古英語)の「dæges eage (day’s eye)」が変化した語形。花が朝開いて、夕方につぼむこと、また、花の形が太陽に似ていることから、「day’s eye」すなわち「sun’s eye (太陽の目)」と呼ばれるようになったと言われている。

 かって、Scotland, Englandでは、デイジーの葉を砕いて骨折や傷の手当に使用されたこともあり、カミナリ避けに効果があるとも信じられた。

 

 なお、デージー花言葉

・purity:純粋

・innocence:潔白(無邪気)

・virture:徳

・pacience:忍耐

・simplicity:簡素

 

ただし、北欧神話 (Norse Mythology)の花言葉は、次のように真逆。

・love:愛

・sensuality:官能

・fertility:豊穣

 (参考:WEB-HOLIDAYS.COM. [January 28: Daisy Day] )

 

おわりに:ごく有りふれた つゆ草や野菊も、よくよく観察すると、生息環境の違いによって、その姿・形が微妙に変わっていることに気づく。まして、海外の雑草・野草といったら、名前が同じでも驚くほど違う。あるとき、パリ郊外の駅のホーム下で、目にしたことのない雑草を見かけた。ただそれだけで、一日が楽しくなった。

                          (写真は添付のRTE Newsから引用)

 

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ことしも 健康で 幸せがいっぱいありますように。

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