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「リコリス」の食べすぎに注意しましょう:死んだ人が現われた! (BBC-News, September 24, 2020)

Stock photo of liquorice

 高校の英語の時間だった。『好きな酒を飲んで、何が悪い! 俺は女房 (あるいは娘だったか?) の横っつらをバーンと引っ叩いてやった』と、K教師は、酒癖の悪い酒飲み特有の、あの「crocodiles(クロコダイル)」のような冷淡な目つきで、生徒のみんなを睨(ね)めつけながら、こう言い放った。

 その男は「学生時代、ラグビーで鍛えた」と自慢するだけに、体が大きかった。しかし、ずい分と「変な(queer)」教師がいたものだと思った。すぐに、英語に対する興味が薄れた。

 

 飲みたいから飲む。食べたいから食べる。それは本人の勝手だ。しかし、そんなふうに片意地を張っていると、死に急ぐことになる。その例がUSにもある。

 

 USの Massachusetts (マサチューセッツ州)に住む54歳の男。名前は明らかにされていない。建設現場で働いて生活費を稼ぎ出していた。この男の食生活はデタラメで、キャンディばかりを食べていた。毎日、「liquorice (リコリス)」を1.5袋は、ポリポリと食べてしまう。

 

 ところが、ある日、ファースト・フード店で買い物をしている間に、突然、「cardiac arrest (心不全)」に襲われ、そのまま、息を引き取った。

 Dr Elazer R Edelmanによると、男の死因はリコリスに含まれる「glycyrrhizic acid (グリチルリチン酸)」。この成分を多量に摂取すると

 

・hypertension:高血圧

・hypokalemia:低カリウム血症

・metabolic alkalosis:代謝性アルカロース

・fatal arrhythmias:胎児不整脈

・renal failure:腎不全

 

を招く。死亡した男には、その全ての症状が認められたという。

 

 とくに、その男が、数週間前、それまで毎日食べていた「red fruit-flavoured twists (レッド・フルーツ味ツウィストキャンディ)」から「black liquorice (ブラック・リコリス)」に変えたことが命取りになった。

 リコリスの有効成分「グリチルリチン酸」が、血液中のカリウム濃度を異常な低レベルにまで下げて、「hypokalemia (低カリウム血症)」を重症化させてしまったようだという。

 

おわりに:「死ぬほど食べたい」と「死ぬまで食べたい」は同じだろうか。どちらにしても、ブレーキが効かないと本当に死んでしまう。それで「本望(ほんもう)」と言えるだろうか。もっと、やるべきことがあっただろうにと思わざるを得ない。

                (写真は添付のBBC Newsから引用)

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