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腹が減っては:戦(いくさ)ができぬ、頭が空(から)になる! (BBC-News, September 16, 2019)

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 フランスの英雄 Napoleonは、やっぱり大した者だ。その「maxim (金言)」の一つに
C'est la soupe qui fait le soldat.

 英語訳は
"An army marches on its stomach."
[ 戦士・労働者は、腹ごしらえが肝心だ。さもないと、思い存分に力が発揮できない。]

手っ取り早く言えば、「腹が減っては戦 (いくさ)ができぬ」となる。つまり、『何事をするにしても、まずは腹ごしらえが欠かせない』との教えだった。

 また、次のような諺 (ことわざ)もある。
・The way to a man's heart is through his stomach.
[人の心は、腹の空(す)き次第。]

 この諺は納得できる。確かに、お腹を空かして、食品スーパーに入ると、余計な物まで買ってしまう。さらに、お腹を空かしていると、車の運転も言動も乱暴になる。誰もが経験していることだ。

 そこで、Dundee大学(Scotland) Dr Benjamin Vincentらの研究グループは、被験者50人の協力を得て、「空腹 (hungry)」が「意思決定 (decision-making)」にどのように影響するのかを実験によって調べた。
 いつもと変わらない食事をしたときと、1日中何も食べないときでは、人の心がまるっきり違ってしまうことを、具体的に検証したのだ。

 その結果、お腹が空いていると、「immediate gratification or reword (目先のご褒美・報酬)」に目が眩み、たとえ、少し待てば、もっと大きな報酬があると言われても、それには見向きもしない傾向を示すことが分かった。

 人の判断に狂いが生じるのは、何も空腹のときだけとは限らない。
 貧乏のドン底に追い込まれたときも、空腹に耐えられない状態と同様に、理性・合理性を失い、そこから逃れたい気持ちが先走って、ただ、ひたすら、目の前にぶら下がった「蜘蛛の糸」にすがりつこうとする。かって (某国では今でも)、権力者が、己に反目する敵対者あるいは政治犯を懲らしめるために使った手法だ。

おわりに:重要な決定、判断 (高額な買い物を含む)は、その場で即断してはならない。お腹を空かしているときはもちろんのこと、心に余裕がないときは、決して決断を下してはならない。何かを口にし、まずは、心を落ち着けることが先だ。ペテン師・詐欺師、悪徳業者、性悪権力者の巧妙な手口には、くれぐれも、ご注意。

                                              (写真は添付のBBC Newsから引用)

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