お酒を飲み過ぎると:頭の中はどうなるか? (BBC-Health, July 31, 2019)
暑い夏にはソーメンがおいしい。それに、白玉かき氷にスイカ。冷たいビール、ワインがあって、チーズがあれば最高だ。
でも、忘れてはいけない。アルコール類は「魔物 (evil entities)」だ。グラス 1杯だけのワインのはずが、調子に乗って 2杯に。それに味をしめると、2杯がボトル 1本になり、やがて気がついたときには、1日ワインボトル 2本を空けるのが習慣になっていた。
そこまで行くと、「お酒に飲まれた」状態で、こんなはずではなかっと、後で気がついたところで「後の祭り」だ。
NHS (国民健康サービス)のアルコール摂取量に関するガイドラインによると、1週間当たり14 units 以下が望ましいとされる。すなわち、ビール (アルコール度4%)では、中ジョッキ (568ml)で 6杯分、ワイン (アルコール度11.5%)では、小さなグラス (175ml)で 7杯分が限界だ。
もちろん、これ以上飲んでも、直ちに死ぬことはない。
しかし、「Alcohol Change UK」の Mr Andrew Misellらの研究結果が示すように、男性であれば、NHSガイドラインの3.6倍 (50 units)、女性では2.5倍 (35 units)のアルコールを、少なくとも 5年間飲み続けると、「alcohol-related brain damage (アルコールに関連した脳障害)」が起こり、次の「dual stigma (双対症状)」に悩まされることになる。
・brain impairment:脳機能障害
・alcohol addiction:アルコール依存症(アルコール中毒)
この症状が見られる患者の脳細胞は、アルコールによって損傷を受け、萎縮するか死滅し、あるいは脳細胞に欠かせないビタミンが不足した状態になっている。
なお、このアルコールが原因の脳障害の特徴は以下のとおり。
・専門家も見逃しやすい。
・認知症によく似た症状。
・つい最近の出来事が思い出せない。または記憶喪失。
・情報が処理できない。
・人の区別がつかなくなる。
・まごつく(confused)。
・怒りっぽく(aggressive)なる。
・バランス感覚が悪くなり、一人で歩けなくなる。
昔から、どんなに、剣道・柔道・空手で鍛えた猛者(もさ)であっても、酒を飲み過ぎてアル中になると、一人で身の回りの世話ができない「廃人 (wrecks)」の余生が待ち受けると言われた。
酒は魔物。その魔物に魂が奪われない強い意思がなければ、飲んではいけない飲み物かも知れない。
(写真は添付のBBC Newsから引用)