植物の生態系に異変:過去250年間で571種が地球上から消えた! (BBC-Science & Environment, June 11, 2019)
本当は、脆弱 (fragile)で気弱 (timid)な「生き物 (organism)」なのに、「強いものが生き延びる」などと勝手なことを言い、人類は、ずいぶんとひどいことをして来た。少数民族をいじめて、虐待し、金(かね)目当て、自己利益のためだけに森林を破壊し、河川や海を汚し、多くの動植物を死に絶えさせた。
「The Royal Botanic Gardens, Kew (英国王立植物園キューガーデン)」の Dr Eimear Nic Lughadha、Stockholm大学の Dr Aelys Humphreysらの研究グループが科学雑誌「The Nature Ecology and Evolution」に発表した研究論文によると、1750年から今日に至るおよそ250年間の間に、571種の植物が地球上から姿を消した。
絶滅種の多くは、生物の多様性に富む島々や熱帯地域の植物だ。欲深い人間が、樹木を売り飛ばすために森林を伐採し、農地を拡大した結果だ。
その絶滅した植物の種の数は、同じように人間によって絶命に追い込まれた鳥類、ほ乳類、両生類の総数217種の2倍を超える。いかに、植物が急速に絶滅しているのかが分かる。その絶滅スピードは、産業革命以前に比べて500倍という。
なお、この5月に発表されたUN reportによると、絶滅の危機にさらされている動植物は100万種にのぼる。
地球上の生きとし生けるものは、互いに支え合って生きている。ある種の動物、植物が死に絶えると、それに依存して来た他の生物は、生存を脅かされかねない。
植物は、人類に対して
・food:食料
・shade:日陰
・construction materials:建築材
・ecosystem services: carbon fixation, oxygen creation:エコシステム (炭素固定化、O2供給)
・improvement in human mental health:メンタルへルスの改善
を提供して来た。この上、植物に何を望むというのだろう。
望みが欲深く、余りに大き過ぎると、その内、なにもかも失いかねない。
謝辞:この一文をまとめるに当たって、以下の優れた「The Guardian」の記事も参照した。記して謝意を表したい。
The Guardian: June 10, 2019
・'Frightening' number of plant extinctions found in global survey
(写真は添付のBBC Newsから引用)