悩み多い青春:やがて心の霧は必ず晴れる、くじけるな若もの! (BBC-Health, Feb 11, 2019)
過ぎてしまえば、何でもない些細なことに、人は何度も心を痛め、悩み、不安の重圧にもがき苦しむことが多い。それは、小さな子どもも、若ものも、そして杖にすがるようになった老人とて、同じだ。
欲しいものはほとんど手に入り、好きなものを好きなだけ食べられて、やりたくないことはやらなくてもいい時代にあっても、人はやっぱり悩む。
しかし、Englandの子ども達の悩み「mental health (心の病)」の状況は、少々異常だ。
「Child and Adolescent Mental Health Services (英国青少年メンタルヘルス・サービスCamhs)」に救いを求めた相談件数が、過去2年間で2倍以上に跳ね上がった
また、毎年実施されている「nation survey (全国調査)」によると、1999年から2014年に至る15年の間に、「mental disorder (精神障害)」を抱える若もののはEngland、Scotland、Walesでそれぞれ600%、200%、50%も増加した。
さらに、Englandでは、1997年以降の、この約20年間で「self-harm (自傷)」によって傷つき、入院する少女の患者数が2倍に膨れ上がった。
この事実をどう捉えるか。「child psychiatry (小児精神医学)」専門の Tamsin Ford教授によると、子ども達は、ちょっとの心配事があったり、気分が落ち込んだりしても、「mental illness (精神疾患)」と思いがちだと言う。実際は、それほど深刻ではなくとも―。
私見だが、このFord教授の見方は危険だ。「不安障害 (anxiety disorder)」と一口で言っても、患者ひとり一人がその症状も、精神疾患に至った状況・背景も違うはず。
まして、「不安障害」と、単なる一般的な「feeling of anxiety (不安感情)」との違いを判断することが、専門家であっても難しいとあっては、なおさらだ。
なお、チャリテイ団体「Action for Children」がUKの13-15歳の子どもを対象にして実施した調査によると、子ども達の3人に1人が「mental troubles (精神疾患)」を抱えていた。
不安を抱え、一人悩む子ども達。その心は病んでいる。大人達あるいは専門のカウンセラーは。この子ども達に寄り添って、その話を聴いてあげているのだろうか。
謝辞:この一文をまとめるに当たって、以下の優れた「The Guardian」の記事も参照した。期して謝意を表したい。
The Guardian: October 18, 2018
・One in three young people have mental health troubles, survey finds
(写真は添付のBBC Newsから引用)