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ビーバーは働きもの:でも、Scotlandの農家にとっては厄介もの (BBC-News, Feb 23, 2019)

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 「beaver (ビーバー)」を古くは「beofor」と書いた。その語源は「Indo-European root (インド・ヨーロッパ語)」に遡り、「brown (褐色)」を意味する。
 昔のヨーロッパ人は、ビーバーのダム造りの技と、その働きぶりに感心した。それで、英語の「beavers」は「very hard-working persons (がんばり屋)」を指すようにもなり、「beaver away」と言えば、「work hard (一生懸命に働く)」を意味することになった。、

 かって、ScotlandにScotland独自の王様が君臨していた17世紀頃まで、ビーバーはScotlandの川辺でもダムを造っていた。それなのに、1707年、Scotland王室が England王室に併合されて、Scotland王室が終焉を迎えると、期を同じくして、ビーバーも、Scotlandの地から姿を消し、絶滅した。
 その後、およそ400年間、Scotlandでは、誰もビーバーを見た人はいなかった。

 ところが、近年になって、誰かがScotlandのTaysideの野生にビーバーを密かに離した。これは違法行為ではあった。
 すると、またたく間にビーバーは個体数を増やし、この6年間で430頭を数え、その「縄張り (territories)」も100以上が確認されるようになった。
 
 ビーバーが川に棲み着いてダムを造ると、自然環境が豊かになり、水の浄化作用にも効果があるとされる。しかし、農家にとって、ビーバーは「enemies 敵 (かたき)」だ。ビーバーのダムで川の水がせき止められては、農地に水が氾濫し、作物が台無しになると、嘆く。

 「Scottish Wildlife Trust」が 2月22日 (金)に発表したところによると、「野生動物保護区 (wildlife reserve)」で、一頭のビーバーが胸に銃弾を浴びて死んでいるのが見つかった。銃弾を受けた後、その傷が炎症を起こして死亡したと考えられるという。

 ただし、農家がビーバーに恨みを晴らすのも、この数ヶ月だけ。2019年4月から、改正法が施行され、ビーバーが「protected species (保護動物種)」となるからだ。これを捕獲、あるいは傷つけ、または殺した人は、何人たりとも罪に問われることになる。

                 (写真は添付のBBC Newsから引用)

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