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生命のなぞ:なぜ、男の子の生まれる確率が高いのか! (BBC-Health, December 25, 2018)

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 「全知全能の創造主 (The omniscient, omnipotent God)」は気まぐれ (capricious)なのか、それとも、人間の所業にその怒りを爆発させたのか。シチリアの Etna (エトナ)を噴火させ、インドネシアでは Krakatau (クラカタウ)をメチャクチャにした上、津波まで起こして、人間をうろたえさせた。

 創造主の思うところは、所詮、人間には到底、計り知り得えない。
 生まれてくる赤ちゃんの性別 (gender)も、その1つ。女の子よりも男の子が多く生まれる真実は、単なる創造主の気まぐれ、あるいは単なる偶然なのか.....。

 イギリスでは記録を取り始めた1985年以来、男の子の赤ちゃんの出生が女の子を上回ってきた。2017年に England と Walesで生まれた男の赤ちゃんが 348,071人に対し、女の子の赤ちゃんは 331,035人で、その差はおよそ 17,000人。赤ちゃんの男女の比率は 105:100。この比率は、約180年周期で変化しているものの、女の子を望まない中国、インドを除くと、どの国でもほとんど変わらない。

 では、なぜ、男の子が女の子よりも、この世に生を受けるチャンスに恵まれるのか。この疑問に答える多くの説がある。
 もっともよく知られているのは、進化論説。男の子は大人に成長する過程で死亡する確率が高い。したがって成熟期の男女のバランスをとって子孫を増やすためには、生まれた時点で、男の子の数が女の子の数を上回っておく必要があったというのだ。

 「Office for National Statistics (イギリス国家統計局)」のデータによると、確かに、高齢になるにつれて、今度は女性の人口が男性よりも多くなり、また、女性は男性よりも長生きする。
 そもそも、「男の子であることが、危険なことなのだ (Being a male is a dangerous thing.)」。男の子は、女の子に比べて子どものときの死亡率が高い。その上、運良く、大人になっても、事故に合ったり、危険を冒したり、自殺や病気で死亡する確率も高い。
 Oxford大学の David Steinsaltz准教授によると、

"At every age, in most every time and every place, a man is more likely to die than a woman."
[ 男性は何歳であれ、また、ほとんど、いつ、いかなる場所においても、女性よりも命を失う可能性が高い。]
 
 また、赤ちゃんの性別は、女性の排卵周期 (ovulation cycle)、受精時のX・Y染色体の偶然性、両親の年齢、食生活などが関与するとの説、母親のお腹の中で、女の子の胎児 (foetuses)が、男の子に誕生の機会を譲っているとの説もある。しかし、いずれの説も、確たる証拠に欠けている。
 
 結局のところ、創造主が定めた比率 105:100の意図は、科学的に解明されていないのだ。分かっていることと言えば、予定日に達する赤ちゃんの性に男性が多く、男の子が女の子よりも多く生まれること。
 
                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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