若ハゲ、若白髪:やっぱり、心臓病のシグナルだった! (BBC-Health, November 30, 2017)
人によって「the process of biological ageing (生物学的な老化プロセス)」は違う。老化が急速に進むとDNA damage (損傷)を引き起こし、男性ホルモン「androgens (アンドロゲン)」とくに「testosterone (テストステロン)」の分泌に影響が現われる。すると、それが頭皮の「hair follicles (毛包)」に働いて、髪の毛が変化する。
しかし、男性ホルモン「androgens」が関与しているのは、髪の毛だけではなかった。心臓病、とりわけ「coronary artery disease, CAD (冠状動脈疾患)」との関連性が濃厚になってきた。
2013年東京大学の Tomohide Yamada氏らの研究チームは、被験者 36,990人に関する調査データを分析し、ハゲの人は、そうでない人に比べて32%も心臓病の発症リスクが高いことを発見し、その詳細を医学雑誌「BMJ Open」に発表している。
また、2014年の、オランダ人の被験者 10,885人を対象にした研究では、白髪の人も心臓病に罹りやすいことが、報告されている。
同じような研究結果がまた発表された。
「The UN Mehta Institute of Cardiology and Research Centre」の Dr Kmal Sharmaらの研究グループが着目したのは、「coronary artery disease (冠状動脈疾患)」の「premature baldness (若ハゲ)」と「premature hair whitening (若白髪)」。
40歳以下のインド在住 2,060人のデータを分析した結果、この心臓病 CADを発症すると、健康な人に比べて「若ハゲ」あるいは「若白髪」になる確率は、それぞれ 22%、20%も高かった。CADの発症リスクに換算すると、若ハゲ、若白髪のいずれも、普通の人に比べて5倍以上もリスクが高いことになるという。なお、肥満になると、心臓病の発症リスクは 4倍に上がることが知られている。
もちろん、心臓病のリスク・ファクターは「ハゲ」や「白髪」だけとは限らない。高コレステロールに高血圧も、危険信号であることに間違いないし、喫煙、運動不足、肥満に飲酒なども「心臓病」の発症リスクを高める要因とされる。
(写真は添付のBBC Newsから引用)