星の一生:宇宙では、すぐに消える泡のごとし! (BBC-Science & Environment, April 7, 2017)
宇宙空間を漂う水素 Hやヘリウム Heなどのガスや塵 (dust) は、やがて重力の作用を受けて集まり出し、分子雲(暗黒星雲)を形成する。
[ その巨大な分子雲が自らの重力によって収縮し、崩壊を始めると、星が誕生する。オリオン座分子雲 1 (OMC-1) は、地球から 1,500光年の彼方の宇宙に広がる領域、そこではたくさんの若い星々が誕生している。]
[ およそ 500年前、これらの原始星が重力によって互いに引き合い、近づきだした。そして、2つの原始星が接触するか、あるいは真っ正面から衝突して強烈な爆発を引き起こし、ガス・粉塵を毎秒 150km以上のスピードで宇宙に噴出した。]
"Stars are born when a massive cloud of gas starts to collapse under its own gravity. At a distance of 1,500 light years from the Earth, a number of very young stars began to form in a region called the Orion Molecular Could 1, (OMC-1)."
"Gravity pulled these proto-stars closed at increasing speed until about 500 years ago, two of them either grazed or collided head on, triggering a powerful explosion that hurled gas and dust debris out into space at more than 150km per second."
この爆発の兆し (hints) は、2009年に観測されていたが、今回、チリのアタカマ砂漠に建設された「Atacama Large Millimeter/submillimeter Array, Alma (アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計、アルマ望遠鏡)」によってその爆発の瞬間の映像が捉えられ、高解像度で分析された。
それまで暗く、穏やかだった「育星雲 (stellar nursery)」に突然、爆発が起こり、膨大なガス・塵のジェット流が星間宇宙空間 (interstellar space) に飛び散った。Colorado大学の John Bally 教授らの研究チームは、この爆発で発生したジェット流の構造、飛散したガスの種類、その速度などを解析し、研究結果を「Astrophysical Journal」に発表した。
巨大な星雲では、核融合反応が始まる前の、ごく初期の「原始星 (proto-stars)」がたくさん生まれるという。それは、川の流れの泡のようだ。生まれてはやがて互いに衝突し、消えて行く。核融合反応で輝く星はごくごく一部の星とか。
(写真は添付のBBC Newsから引用。)