たまご大の金塊(ナゲット)発見:沈没船からこぼれた? (BBC-News, May 10, 2016)
Wales の北西部に、「Menai Strait (メナイ海峡)」を挟んで、イングランド本島にほんとんと接するかのように寄り添う「Anglesey (アングルシー)島」がある。
その不幸な事故は、明治維新 (1986) に先立つこと 9 年前の、1859 年の 10 月 26 日に起きた。Australiaの Melbourneから Liverpool に向けて航行していた「Royal Charter」号が、嵐に遭って Anglesey 沖で座礁し、暗い海に沈没した。およそ 450 名の人命が、Australiaで掘り出された £120m (約190 億円) 相当の gold (金) とともに、一瞬にして海底に消えたのだ。
この帆船「Royal Charter」号は、Liverpool - Melbourne 間を 2 ヶ月足らずで航海できる、当時としては最新型の「Clipper (クリッパー、高速帆船)」だった。
それ以来、数知れないほど多くの「treasure hunters (トレジャー・ハンター)」が、150 年以上にわたって、海底に沈んだ「積み荷の gold」を探し求めて来た。
そして、ついに、幸運を手にした男が現われた。イングランド Norfolk に在住のVincent Thurkettle 氏 (60歳)。この7年間ずっと、夏の間、海の中の宝探しに精を出してきた。ところが、「Moelfre (モイルブレ)」の海岸から約 5 m、沈没船から約 40 mの浅い海底にダイビングしたところ、岩の割れ (crevice)に突き刺さっている「金塊(nugget)」を発見したのだ。それは、これまでイギリスで見つかったものとしては最大で、大きさは小さめのニワトリのタマゴ大、重さは 97gもあった。時価 £50,000 (約790万円) 相当のお宝。
「まるで、宝石でできた『Faberge egg (ファベルジェの卵)』のようだった」と、本人は、発見時の瞬間を振り返る。
実は、Thurkettle 氏は、2012年 にその金塊を発見していたが、さらに、同じようなものが見つかるかもしれないと、探索の範囲を広げて密かに探し続けて来たのだ。この度、ようやく、発見時の様子を明らかにしたという。
ただし、金塊は、沈没船の近くで発見されたので、「Receiver of Wreck (沈没船の管財人法)」に基づくと、所有権は「the Crown (女王陛下)」に帰属する。
そうは言っても、 Thurkettle 氏は「finder's fee (拾得者に贈られる報酬)」を期待し、その拾得物が博物館に飾られるまで、厳重に保管しているとのこと。
(写真は添付のBBC Newsから引用)