たった30分でリフレッシュ:市民農園ガーデニングの「魔法の力」 (BBC-Health, October 30, 2015)
毎日の仕事や生活では、思うように行かないことが多く、とかくストレスも溜まりやすい。そんなときには、外に出て、「土いじり」をしてみてはいかが。
「ガーデニングは、気分 (mood) を和らげ、自尊心 (self-esteem) を取り戻すのに効果的」。
そんな研究結果が「The Journal of Public Health」に発表された。
Westminster大学とEsssex大学が共同で、イギリス人269名を対象とした、「市民農園ガーデニング (allotment gardening)」と「心の安らぎ (mental well-being)」との関係について調査した。その結果、調査対象者のおよそ半数が、何らかのガーデニングを楽しんでいたという。
したがって、次に、研究者はガーデニングに、いそしむAグループと、これを全くしないBグループの健康状態を比較することになる。
"Those who had worked in their allotments at least once a week had lower levels of fatigue, depression, tension and anger - and had higher self-esteem and better general health - than those who had done no gardening at all."
[ 1週間に少なくとも1度、市民農園でガーデニングを楽しむ人は、ガーデニングを全くしない人に比べて、「疲れ」、「うつ」、「ストレス」、「怒り」のレベルが低かった。さらに、自尊心を高く維持し、一般的な健康状態も優れていた。]
また、Aグループの人は、肥満度を表わす「体格指数 (body mass index) BMI」もかなり良好な値を示した。
なお、ガーデニングの作業時間が、分析結果に大きく影響することはなかった。このことから、たとえ30分でも、市民農園等でガーデニングを楽しむと、メンタルヘルスの改善効果が期待できることになる。
都会で働く人にとって、この研究結果は極めて重要。「心の健康」すなわちメンタルヘルスを維持するためには、薬に頼らず、山や野に、あるいは庭に立って、その胸に「自然の精気」をいっぱいに吸い込むことだ。
(写真は添付のBBC Newsから引用)