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小さな野の草花に女神の微笑み:コロナ感染、外出禁止令の波紋! (BBC-Science & Environment, April 9, 2020)

Wild plant

 人間は、自分こそが「全知全能の神 (The Omnipotent)」であると思い上げっているか、それとも、たた単に、他人が「白」と言えば、自分は「黒」と言いたくなるだけのことなのか、定かではない。 

 道路の道ばたや公園の外れの、わずかな緑地に生える「wildflowers (野の花)」が、目障(めざわ)りだと主張する人がいる。

 その一部の神経質な人の声に応えようと、もう十分、それも十分過ぎるほどに自然をコントロール(制覇)しているはずなのに、地方自治体の道路・公園管理当局は、道路わきの緑地帯や公園の芝生を、まるで散髪屋が頭を五分刈りでもするかのように、徹底的に刈り取る。

 さて、UKの自然保護団体「Plantlife」は、これまで再三にわたって当局に陳情を繰り返し、なんとか、草刈り作業の回数を減らすか、せめて、野の花が咲き終えるまで、あるいはその種子を大地に落とすまで、作業を控えてもらえないかと願って来た。しかし、その願いは、なかなか聞き届けてもらえなかったと言う。

Verge flowers

 ところが、この新型コロナ感染拡大で感染者が続出。それに「lockdown (都市閉鎖)」の上、外出禁止となった。今や、当局は、草刈り作業員の確保も、この作業に回す経費・予算も、ままならない状態に置かれた。

 さらに、車の排気ガスが極端に減少したため、これまで、さんざん大気汚染に苦しめられて来た「野の花」にとっては、幸運に次ぐ幸運となった。

 このときとばかりに、野に咲く花々は、その生命を謳歌しているとか。

 

おわりに:社会全体が保健医療・経済の両面の危機にあって、『たかが草花の命を心配するなどとは、とんでもない』とお叱りを受けそうだ。しかし、それは人間だからこそ、できるのではないか。それに、命がけの真剣勝負に当たって、野に咲く花を愛でる心の余裕がなければ、その試合には勝てないという。

 (写真は添付のBBC Newsから引用)



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