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ガン・心臓病が逃げた!:やっぱり果物、野菜が切り札 (BBC-Future, February 27, 2017)

(Credit: iStock)

 人はパンだけでは生きられない (Man cannot live on bread alone.)。パンを白米 (rice)に変えてみたところで同じだ。第一、無鉄砲な「早飯食い競技大会」でもない限り、ご飯もパンもそんなに食べられない。これは「sensory-specific satiety (感覚性特異飽満)」と呼ばれる現象 (phenomenon)だ。
 また、肉が好きだからと言って、赤身の肉 (lean meats)だけを食べていると、約1週間後には、頭痛、けん怠感、漠然とした不快感を伴う下痢 (diarrhea) の症状が現われる。カナダ北部の住民に古くから知られていた「rabbit starvation (ウサギ飢餓)」だ。

"Maybe a diet that includes no green vegetables means that somewhere down the line, you'll have a higher chance of developing cancer than you might have otherwise."
[ 緑たっぷりの野菜を食べないでいると、食べたときに比べて何らかの時点で、ガンの発症リスクが上がるはずだ。]

 イギリスの著名な大学「Imperial College of London」の Dr Dagfinn Aune らの研究チームは、これまでに公表された論文 95本の根拠資料とする 200万人分の食生活調査データを解析し、研究結果を「The International Journal of Epidemiology」に発表した。

http://ichef.bbci.co.uk/news/904/cpsprodpb/5655/production/_94810122_istock-494702400.jpg

 
 Dr Aune らの研究によると、以下の野菜にガンの発症リスクを低減させる効果が認められ、そのいずれかを毎日 200g食べると、ガンの発症リスクは 4%減、800gを食べると 13%減となることが示された。

・green veg (e.g., spinach): 緑色野菜(ほうれん草など)
・yellow veg (e.g., peppers): 黄色野菜(黄ピーマンなど)
・cruciferoous vegetables (e.g., cauliflower): アブラナ科野菜(カリフラワーなど)

 さらに、心臓病 (heart disease)、脳卒中 (strokes) の発症リスクを抑える効果が認められたのは、次の品目。

・apples: リンゴ
・pears: ナシ
citrus fruit: カンキツ果物
・salads: サラダ
・green leafy vegetables (e.g., lettuce): 緑色葉野菜(レタスなど)
・cruciferous veg: アブラナ科野菜

 そのいずれかを毎日 200g食べると、「cardiovascular disease (心臓血管疾患)」の発症リスクは 13%減、800g食べると 28%減となることが示された。

 Dr Auneは、この研究結果について次のように説明する。

"Fruit and vegetables have been shown to reduce cholesterol levels, blood pressure, and to boost the health of our blood vessels and immune system."
"This may be due to the complex network of nutrients they hold."
"For instance, they contain many antioxidants, which may reduce DNA damage and lead to a reduction in cancer risk."
"However, many people struggle to even eat the five a day(400g) recommended by the World Health Organization."
"In the UK, only about one in three people eats enough."

[ 果物や野菜を食べると、コレステロール値、血圧が下がり、血管が丈夫になって免疫力が高まる。]
[ これには、果物や野菜に含まれている栄養素が複雑なネットワークを構成し、寄与していることが考えられる。]
[ 例えば、それらの品目には各種の抗酸化物質が含まれていて、これが DNAの損傷を妨げ、ガンの発症リスクを低減させているのだ。]
[ ところが、多くの人にとって、WHO (世界保健機関) が推奨する、果物・野菜を 1日 5品目(400g)摂取するという規準さえ、守るのが難しい状況にある。]
[ イギリスでは、およそ 3人に 1人が、その WHO 規準をクリアしているに過ぎない。]

  なお、1日 10品目を食べている Ms Harriet Micallef のアドバイスは、

"If you've got loads of colours on your plate then you're pretty much okay."
[ お皿がカラフルに彩られたら、栄養のバランスが最高のサインよ。]

 また、次のことわざも役にたつ。
"An apple a day keeps the doctor away."
[ 1日 1個のリンゴで医者いらず。]

 ちなみに、果物の重さを計ってみると、リンゴ1個はおよそ250 - 350g、バナナ1本約130g、モンキーバナナ 1本約 30gだった。
 
                               (写真は添付のBBC Newsから引用。)

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