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ヒロシのWorld NEWS

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こうすれば、極上のコーヒーが飲める:数学モデルが教える秘密 (BBC-Science & Environment, November 15, 2016)

文化・文学

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 コーヒー豆は1,800以上の化学成分を含み、その淹れ方によって、コーヒーの味も随分と変わるもの。世界では、毎日、推定20億カップ以上のコーヒーが飲まれている。
 コーヒー好きのあなたも、味にはちょっとうるさい「コーヒー通」。でも、せっかくのコーヒーを自己流 (subjective endeavour) にこだわり、台無しにしていませんか。

 Limerick 大学の Mr Kervin Moroney, Mr William Lee らの研究グループが、応用数学の専門誌「The SIAM Journal of Applied Mathematics」に発表した研究は、極めてユニークな論文だ。
 研究グループが目指したのは、完璧なコーヒーの味を引き出すための、科学的な「淹れ方 (coffee brewing)」。フィルターコーヒーの抽出メカニズムに関する数学モデルを構築し、数式を解いた。
 コーヒーの抽出プロセスは、連立偏微分方程式で表わされるが、そこから現象を簡素化した数学モデルを誘導し、焙煎した豆の挽き方 (粒の大きさ) によって、コーヒーの味がどのように変わるかについてのみ解析した。

"The really surprising thing to us is that these are really two processes by which coffee is extracted from grains. There's a very quick process by which coffee's extracted from the surface of the grains. And then there's a slower tail-off where coffee comes out of the interior of the grains."
[ その解析結果は、まさに驚き。コーヒーは焙煎豆から2つの違ったプロセスで抽出されることが分かったのだ。はじめに、挽いたコーヒー粒の表面から急速に抽出が始まり、その後、粒の内部から、コーヒー成分が染み出す、ゆっくりした抽出プロセスに変わる。]

"It has previously been known that girding beans too finely could result in coffee that is over-extracted and very bitter. On the other hand not grinding them enough can make the end result too watery."
[ これまで知られていたことだが、コーヒー豆を細かく砕きすぎると、抽出が進みすぎて、コーヒーは苦くなる。ところが、砕くのが粗すぎても、今度は、コーヒーが水っぽくなる。]

"If it's bitter, it's because you're increasing the amount of surface area in the grains. Also, when the grains are very small, it's hard for water to slide between them, so the water is spending a lot of more time moving through the grains - giving it more time for the coffee to go out of solution."
[ コーヒーが苦いのは、豆を細かく砕いて、その表面積を増やしたため。さらに、粒度が余りに小さいと、お湯が下に通りにくくなって、お湯が粒子間を通過するのに余分な時間が掛かり、結局、コーヒー成分が染み出すのに、長い時間を要してしまう。」]

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 では、どうすれば良いか。Dr Lee のお薦めは、コーヒー豆の挽きを標準よりも少しだけ粗くして、コーヒー豆の表面と内部の双方からバランスを取って、コーヒーを抽出すること。そして、お湯の注ぎ方に注意を払うこと。

 もちろん、この解析では、豆の量、挽いた粉の粒度分布、お湯の温度、注ぎ方、焙煎などは考慮されていない。

 将来、コーヒーを淹れてくれるスーパー知能ロボットが登場するならば、複雑な連立偏微分方程式を即座に解析し、極上のコーヒーを提供してくれるはずだ。
 
             (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com