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精霊の白いクマの王国:カナダ温帯降雨林 (BBC-News, February 2, 2016)

http://ichef.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/102CE/production/_88045266_greatbear1.jpg

 それは、本当に心が晴ればれする。眼下に広がる山の峰々や、大平原が一望できる場所に立ち、吹き抜ける風を思いっきり胸に吸い込んだときのことだ。その自然には、下手な音楽も絵画も、もちろん科学も及ばない。純粋な自然とは、何と雄大で、芸術的で心が魅了されるものであろうか。

 カナダの大自然には、心が奪われる。「Canadian Rockies」、Ontarioの「Provincial parks」の自然は、一度目にした者を虜(とりこ)にし、一生、目に焼き付いて離れなくしてしまう。それらは、全て、これまでカナダの地に住み暮らした先人が守り抜いて来た自然だ。
 
 カナダは広い。したがって、冬には極寒となる地も多いが、太平洋に面した州(province)の「British Columbia」は、海流の影響を受けて、気温は他の州に比べて温暖だ。とくに沿岸地域で降雨量が多い。そこに、地上最後の原生林と呼ばれる「The Great Bear Rainforest」の温帯降雨林が広がる。面積は 32,000 sq km、九州の総面積にほぼ匹敵する広さだ。

"The forest is inhabited by the spirit bear, a rare sub-species of the black bear with white fur, and is also home to 26 aboriginal groups, known as First Nations."

[ この森には、ブラックベアの亜種で、毛並みの白い「精霊のクマ」が生息し、ファースト・ネイションズとして知られる 26 部族の先住民も生活している。]

 この度、州政府は、貴重な森の保護をさらに強化するため、先住民、森林伐採会社との間で、「画期的な協定 (landmark deal)」を結んだ。
 その協定文書によると、

・「Rainforest」の 85 % で、木の伐採を禁止。
 残る 15 % の森の伐採 (logging) にも厳しい基準が課せられる。
・これまで、先住民にのみ認めてきた「grizzly bear」や「spirit bear (kermode bear)」の狩猟は全面禁止。
 
 カナダ人は、その大地のように、懐 (ふところ) が深い。

                                 (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com