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食べて痩せて健康に:体脂肪も血糖値も下がるダイエット法とは (BBC-Magazine, January 13, 2016)

http://ichef.bbci.co.uk/news/872/cpsprodpb/81DA/production/_87624233_food-clock.jpg

「病気に罹ったら、薬をのめばいい。薬でもだめなら医者に行けばいい。なんで病気が怖いものか。食いたいものを食えばいい。」
 それは一昔前のこと。これからは、おそらく無理だろう。薬は高く、医者はもっと高い。とすれば、やはり、病気に罹らないように、気を付けなければならない。
 まずは、何でも口に入れてはならない。ところが、好きなものは好き。人間は、好きな食べ物をすぐに変えることができない。

 そこで考え出されたのが、食事のスタイルもその量も変えずに、食事を摂る時間を変えて健康になる方法だ。イギリス Surry (サリー) 大学の Dr Jonathan Johnston は、ボランティア参加者 16 名の協力を得て、16 週間にわたる臨床試験を実施した。
 被験者をランダムに Blue group と Red group に分け、Blue groupには朝食、昼食、夕食を通常の 3 食の時間帯で食べてもらい、Red group には、朝食は 90分遅れで、夕食は90 分早めに摂ってもらうことにした。つまり、食べたくとも食べられない「絶食(fasting)」の時間を毎日 3 時間だけ設置したことになる。
 もちろん、試験期間中だけ、食事の量と睡眠時間については、参加者全員が同一のスケジュール (diary) に従った。

 16 週間後、試験開始前の各自の個人データを基準にすると、Red group はBlue groupに比べて「体脂肪 (body fat)」が下がり、「血糖値 (blood sugar)」と「コレステロール値 (cholesterol)」は大幅に低くなった。
 この臨床試験が教えるポイントは 2 点。絶食 (fasting: お腹を空かせる時間をもうけること)と、夕食と就寝の間の時間を長くとること。とくに夜になると体内の血糖値も体脂肪値も上がるため、この時点で食事をすると、体は悲鳴をあげる。スナック菓子は最悪だ。 
  イギリスでは、朝食に重点を置いてきた。古い「ことわざ (adage)」に、
"Breakfast like a king, lunch like a prince and dine like a pauper."
[ たとえて言うなら、朝めし王様、昼めし王子で晩めし貧乏人。]

 伝統的な「British fly-up」あるいは「Full English Breakfast」と言えば、ベーコンたっぷりに目玉焼き、ソーセージ等々が朝のテーブルに並ぶ。

  Surry 大学の臨床試験結果は、一考に値する。しかし、この研究には盲点がある。朝食を遅くし、夕食を早めに摂れるように、日常生活のスケジュールを変える必要があるのだ。いったい、どのような人が、このような生活を送れるのだろうか。
                    (写真は添付のBBC Newsから引用)

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