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強烈に辛い唐辛子を食べて、病院に運ばれた男:脳血管に異常! (BBC-Health, April 10, 2018)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/0D30/production/_100767330_carolina_reaper_chilli_pepper_plant-spl.jpg

「がまんくらべ」にも程がある。危険の一線を越えると「The Grim Reaper」が薄笑いを浮かべる。「Reaper」とは、頭からスッポリと黒いフード付きのマントをかぶり、手には大きな草刈り鎌を持った髑髏の死神のことだ。
 その名前の付いた、強烈に辛い赤唐辛子がある。「Carolina Reaper」。直訳すると「キャロライナの死神」となる。

 今から10年ほど前に、US東部South Carolina (サウスカロライナ州)にある「The Pucker Butt Pepper Company」の Mr Ed Currieの温室で誕生した種(しゅ)で、2013年、世界で最も辛い唐辛子としてギネスブックに認定された。
 実は、唐辛子の辛みの主成分は「capsaicin (カプサイシン)」。抗がん剤として注目されてもいる、天使の側面を兼ね備えた「もろ刃のつるぎ」だ。

 この唐辛子の辛さに耐えるコンテスト「The Carolina Reaper Eating Contest」が2016年にNew York州で開催されたときのこと。
 参加者の 1人の男性 (34歳) が「キャロライナの死神」を食べた。すると、吐き気 (dry heaves) をもようしたかと思うと、突然、「頭が割れるような痛み (crushingly painful headaches)」に襲われた。男はすぐに病院に搬送され、「emergency room (救急治療室))」で手当を受けた。
 頭に雷が落ちたような痛み (thunderclap headaches) にも喩えられる、その頭痛の原因は「可塑性脳攣縮症候群 RCSV (reversible cerebral vasoconstriction syndrome)」の発症だった。

 RCVSは脳内の動脈が一時的に収縮して血流が悪くなり、まれに「strokes (脳卒中)」を引き起こすこともあるという。
 幸い、その男は、数日間、頭の痛みや首の痛みを訴えたが、症状は回復に向かった。

 この RCSV患者の治療を担当し、その治療の経緯をまとめて医学雑誌「The BMJ Case Reports」に発表した「The Henry Ford Hospital」のDr Kulothungan Gunasekaranによると、

『唐辛子を食べて、頭にガツンと痛みが走った人は、すぐに病院で治療を受けるように』。

 なにはともあれ、なにごとも度を過ぎないこと。とくに唐辛子は少しの辛みで十分だ。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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