ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

ネコ(猫)は遠いむかしから制約が大嫌い!:何よ、私は私なの! (BBC-Science & Environment, June 19, 2017)

https://ichef.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/42E2/production/_96522171_gettyimages-450864271.jpg

 「猫が顔を洗うと、天気になる」と、子どもの頃に良く聞いた。猫には不思議な予知力がある信じていた古代人の思いのなごりのようだ。ただし、一方で、「猫に小判」、「猫かぶり」とも言い、猫の扱いにブレが見られる。
 猫は、ときに甘いなき声でじゃれつくかと思うと、プイと冷たい素振りを見せる。その仕草から、古代ローマでは、ネコ (cats) は「一切の制約を嫌う自由の象徴」とされた。

 しかし、ネコはいったいどこから来たのか。
 フランス「Institute Jacques Monod (ジャック・モノー研究所)」の Dr Eva-Maria Geiglらの研究チームは、「Vikiing graves (バイキングの墓)」、「Egyptian mammies (エジプトのミイラ)」、「Stone Age sites (石器時代の遺跡)」から発見された「ネコの骨 (cats remains)」200ヶ以上について、「mitochondrial DNA (ミトコンドリア DNA)」解析を実施し、ネコの母系 (maternal line) を追跡した。(研究の詳細は「Nature Ecology & Evolution」」に掲載。)

 その結果、BC 7,000頃に中近東 (Near East) の農民が「野生のネコ (wild cats)」を飼い慣らし (tamed)、その後、数千年の時を経て、偶然 (accidentally) からか意図的(deliberately) にかは不明だが、海上貿易ルート上にあったエジプトに持ち込まれる。エジプトでは「月の女神イシス (Isis) の使い」として崇められ、これを殺すものは死刑に処せられた。
 歴史上、中近東に始まり、エジプトで大事にされたネコの「飼い慣らし慣行 (taming events)」によって、ネコと人間との関係は深まった。

 さらに船乗り達の間で、船底のネズミ退治用として「ship's cats (船ネコ)」が大事にされると、その数は急速に増え、また世界中に広まった。
 Viking ports (バイキングの港) から、エジプト系のネコの DNAが発見されたことは、その伝搬の歴史を物語る。
 そして 14世紀、西トルコのネコに「gene mutation (遺伝子突然変異)」が起こり、「tabby cats (トラ猫)」が出現する。すると、今度は、その「斑点模様 (blotched markings)」の美しさが珍重され、数百年の間で、またたく間に世界中に広がった。

 19世紀になると、交配種が次々に現われる。毛がまったくない「Bambino (バンビーノ)」、全身が巻き毛 (curl coat) で覆われた「Cornish Rex (コーニッシュ・レックス)」までネコの種類も多様になった。

 Dr Greigl によると、ネコは家の中でゴロゴロし、怠けものように見えても、人間とはこの数千年間、「commensal relationship (片利共生関係)」にあって、十分に貢献してきたという。
                (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com

 

ココナッツオイル:健康食品どころか、「摂りすぎに注意!」 (BBC-Health, June 16, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/872/cpsprodpb/8D41/production/_96516163_gettyimages-466130802.jpg

 巷 (ちまた) に流れる情報には、ときに紛らわしいものもある。健康食品情報もその一つ。ココナッツオイルが健康に良いとする「social media sites」も多い。
 しかし、世界的な権威機関と称される「The American Health Association, AHA (アメリカ心臓協会)」によると、それを裏付けるために必要な、「good studies (評価に値するような研究)」も、「good quality evidences (医学的にレベルの高い証拠)」も存在しない。
 ものごとは「思い込み」や「感情」で判断してはいけないのだ。
 
 ココナッツオイルの82%は「飽和脂肪酸 (saturated fat)」だ。バター (63%)、牛脂(50%)、ポークラード (39 %) に比べて、はるかにその比率は高い。AHA は「健康アドバイス最新版 (updated advice)」で、ココナッツオイルを「unhealthy (健康に悪い)」と判断した。

  飽和脂肪酸は、血液中の「悪玉コレステロール (LDL)」を増やすことが知られている。このLDLすなわち「low-density lipoprotein(低密度リポタンパク質)」コレステロールは動脈 (arteries) に張り付いてプラーク (plaques) をつくり、動脈閉塞(blockages, clogging) の原因となる。これが心臓病 (heart diseases) や脳卒中 (stroke)の発症リスクを高めるのだ。

 しかし、LDL 値が高いからと、直ちにコレステロール低下薬 (cholesterol-lowering drugs) に頼るのは、考えた方がいい。AHA は、オリーブオイルやヒマワリ油などの「不飽和脂肪酸植物油 (unsaturated vegetable oils)」への使用切替を勧める。これで、薬を飲んだときと同じ効果が期待できると言う。
 なお、不飽和脂肪酸は、avocado (アボガド), oily fish (脂っこい魚、青魚), nuts and seeds (ナッツ類) にも豊富に含まれている。ちなみにケーキやチョコレートには飽和脂肪酸がたっぷり。

 さて、そこで、飽和脂肪酸を摂り過ぎないようにするためのレシピー (lower fat tips) だ。次の 4点に注意。

・Grill, bake, poach or steam food rather than deep frying or roasting.
・Trim visible fat and take skin off meat before cooking.
・Spoon off fats and oils from roasts, casseroles, stews and curries.
・When making sandwiches, try leaving out the butter or spread: you might not need it if you're using a moist filling.
・フライ・直焼きは避けて、網焼き・オーブン焼きか、茹でるか、蒸し焼きにする。
・肉は調理の前に、脂身を切り取り、皮も使わない。
・ロースト、キャセロール、シチュー、カレーで浮かぶ油はスプーンですくい取る。
・サンドイッチにはバターを塗らない。中味の水分で十分。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com

 

野菜メニュー:食べてもらうにはハチャメチャ・ネーミング! (BBC-Health, June 13, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/351A/production/_96449531_gettyimages-529276841.jpg

[ 野菜を沢山食べると体に良いことは、ほとんど誰でも知っている。でも、それを実行している人はごくわずかだ。]
"Although most of us know that we should eat plenty of veg, too few of us do it."

  WHO (世界保健機関) は少なくとも 1 日 400gのフルーツ・野菜を食べるようにと推奨しているが、この WHO基準を満たしているイギリス人 (UK adults )は、約25%に過ぎない。
 では、どうやったら、もっと野菜を食べてもらうことができるか。
 Stanford 大学の Mr Brad Turnwald らの心理学研究グループは、大学の食堂 (dining hall) でユニークな実験を「autumn academic term (秋学期46日間)」に実施した。
 毎日 600人ほどの学生が、学生食堂を利用している。その昼食に提供する野菜メニューの内容を変えずに、メニューのラベル表示だけ変えると、学生のメニュー選択に違いが現われるのだろうか。これが実験のねらいだ。

 なお、実験では、野菜 7品目 beetroot, butternut squash (ニホンカボチャ), carrot, corn, courgette (ズッキーニ), green beans, sweet potato を ローテーションで変えて、メニューにバラエティを持たせた。

 ただし、まったく同じ内容の野菜メニューでも、ラベルは毎日、ランダムに抽出された次のいずれかの「categories (カテテゴリー)」に分類されるラベルに張り替えた。

1. basic     : 野菜の品目のみ記載 (例えば『キャロット』)
2. healthy restrictive: 特定原材料を記載 (砂糖不使用シトラス・ドレッシング・キャロット)
3. health positive  : 栄養価を強調 (利口な選択、ビタミンCシトラス・キャロット)
4. indulgent            :ハチャメチャラベル (ひねくれ味のシトラス・ビューレ・キャロット)

 その結果だ。
 学生が最もよく野菜を食べたのは、ラベル表示が 4の「indulgent(ハチャメチャ)」タイプのときだ。学生は「seductive names (魅惑的なメニュー)」に惑わされ、野菜の品目だけを記載したときに比べて 25%増、特定の原材料を記載したラベルに比べて 41%増、栄養価を強調したラベルに比べて 35%増だった。なお、研究の詳細は「JAMA International Medicine」に発表された。

"When most people are making a dining decision, they are motivated by taste."
"And studies show that people tend to think of healthier options as less tasty for some reason."
[ たいていの人がメニューを選ぶとき、その動機となるのは味。] 
[ ところが、今回の研究結果が示すように、なぜか、人には健康的なメニューに対して、味が期待できないと思う傾向がある。]

https://ichef.bbci.co.uk/news/695/cpsprodpb/AA4A/production/_96449534_gettyimages-692608804.jpg

  そこで、Bournemouth 大学の Heater Hartwell 教授は「Veg by stealth (こっそり野菜を食べさせる)」ことを推奨し、次のように述べる。

"Choice is a really complex thing. But this study suggests that giving vegetables an indulgent tag can help raise their hierarchy."
[ メニューの選択は、複雑な心理学上の問題だ。しかし、この研究は、野菜メニューにハチャメチャな名前のタグを付けると、その消費ランクが上がることを示唆している。]

 ここで「stealth」とは、「stealth fighter (ステルス戦闘機)」のステルスだ。野菜を食べさせるのに、「こうまでしなければならないのか」と思うのは、著者だけか。
 
                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com

 

 

巣作りは「早いもの勝ち」!:ミツバチと小鳥の世界のゲーム理論 (BBC-Science & Environment, June 13, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/2342/production/_96462090_gettyimages-590051802.jpg

 古いことわざに、「先んずれば、人を制す」とある。その出典は「史記- 項羽本紀」に書かれた「吾聞、先即制人、後即為人所制」。「先手、必勝」とも言う。
 どうやら、これは「人との争い」や「戦い」、「剣道の技」に限らず、ミツバチや小鳥たちの世界でも、十分に通用する「テクニック」のようだ。

"habitats such as hedgerows and hay meadows are being lost in many countries, meaning that fewer nesting sites are avail."
[ 多くの国で、生け垣や干し草用の牧草地が失われつつあり、このせいで営巣に適した環境も減少している。] 

 しかし、自然保護団体には、謎が残る。なぜ、一部の小鳥や「bumblebees (マルハナバチ [ミツバチ科] )」の仲間が減少するのに、個体数を増やしている近縁の種も存在するのか。

 そこで、Exeter 大学の Dr Andrew Higginson らの研究チームは、その謎の解明に取り組む。
 ミツバチや小鳥たちの営巣地 (nesting sites) を巡る争いに、ゲーム理論 (game theorem) を適用し、自然環境データ(種の体長、営巣時期、営巣場所など)に基づいて、その数学モデル解析を行なった。

https://ichef.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/10DA2/production/_96462096_gettyimages-172852853.jpg

 その結果、体が大きく、春早々と巣作りをする小鳥やミツバチの仲間が有利となり、遅く巣作りをする体の小さな種は、営巣の戦いに敗れて、個体数を減らすことが分かった。確かに、イギリスでは巣作りを早く済ませる「Chaffinch (ズアオドリ)」が競争に勝ち、それに遅れて巣作りを始める「goldfinch (ゴシキヒワ)」や「tee sparrow (スズメ)」が戦いに敗れて生息地を失い、個体数を減らしている。

 したがって、動物保護活動 (conservation efforts) では、単に、小鳥たちの餌の心配をしてあげるだけでは不十分で、生息環境とくに営巣地の確保が重要となる。
 生け垣 (hedgerows) の刈り込みを秋まで延ばしたり、木の上に巣箱を設置するだけで、どんなにか小鳥やミツバチにとっては幸せなことか。

 なお、研究の詳細は「Behavioral Ecology and Sociobiology」に発表された。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com

 

少しでも体重を下げて!:それは病気のリスクを下げること (BBC-Health, June 12, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/736/cpsprodpb/1133D/production/_96416407_gettyimages-492545187.jpg

 どうして、こうまで事態が悪化したのか、世界中の保健関係者 (public health) が頭を抱えている。肥満 (obese) の問題だ。
 どんなに、政府当局が国民に対して「健康のためにファースト・フード (first foods) やスィーツ (sweets) の食べ過ぎに注意しましょう」と訴えたところで、砂糖には魔力がある。一度、その「甘さ」を知ったら、「とりこ (captives of sugar)」になり、それから逃れることはなかなか難しい。

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/1615D/production/_96416409_h1104034-chips_and_salad-spl.jpg

 世界にとって悪夢のような状況に陥った原因の一つは、製造メーカーの「激しい売込み (intense marketing)」競争に加えて、ポテトチップスなどの高カロリー食品が、「どこでも (accessibility)、誰でも (availability)、手頃な価格 (affordability)」で買えるようになったことにあるとされる。

 Washington 大学「The Institute of Health Metrics and Evaluation, IHME (健康指標評価研究所)」の Dr Ashkan Afshin, Dr Christopher Murray らの研究グループは、1980 - 2015年の 35年間における世界 195ヶ国とその管轄領地 (territories) のビッグデータを解析 (mega-statistics) し、世界総人口約 73億人の 30%に相当する 22億人が太りすぎ (excess weight) になっていることを明らかにした。

https://ichef.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/13A4D/production/_96416408_gettyimages-500799992.jpg

 太り過ぎは病気につながる。20億人以上が 2型糖尿病 (type 2 diabetes)、心臓病(heart disease)、ガン (some cancers) などの病気に悩まされている。
 なお、研究結果の詳細は「The New England Journal of Medicine」に発表された。

 WHOの基準によると、 「体格指数 (Body Mass Index) BMI=[体重kg]÷[身長m]2乗」が 30を越えると肥満 (obesity) と判断され、25≦ BMI<30は過体重(overweight)となる。
 しかし、過体重の人も油断できない。2015年の統計で、太り過ぎが原因で死亡した人は世界で400万人。その内の約 40%は BMI値が 30を越えていなかった。
 
 この状況は「a growing and disturbing global public health crisis (ひどくなる一方で、憂慮すべき世界の健康の危機)」。
 また、子どもの肥満が急速に増えているのも見逃せない。中国では 1億 5,300万人、インドで 1億 4,400万人の子どもが肥満に分類される。

 IHME 研究センター長 Dr Murray が指摘するように、

"People who shrug off weight gain do so at their own risk - risk of cardiovascular disease, diabetes, cancer and other life-threatening conditions."
[ 体重が増えても気にしない人は、自分のリスクすなわち心臓血管疾患、糖尿病、ガン、それに命に関わる病気さえ軽視してしまう。]

 世界で最も肥満の少ない国は Bangladesh、Vietnam で、その割合は 1%であった。
 これに対し、特大ハンバーグにコーラ、油まみれのドーナッツ、大袋ポテトチップスが大好きな国アメリカでは、WHO が肥満度の最高レベルとする「class III obesity」(BMI ≧40)のカテゴリーに分類される人が 13%。

 確かに、US は Firstだった。
                   (写真は添付の BBC Newsから引用。)

www.bbc.com

 

マンチェスターのスラム街で生きた子ども達:その一瞬の記録 (BBC-News, June 11, 2017)

https://ichef-1.bbci.co.uk/news/768/cpsprodpb/D940/production/_96161655_6d832f21-5e2d-4dd4-8874-8a7ab37b4a30.jpg

 Manchester (マンチェスター) はイングランド北西部に位置し、かって古代ローマ軍が前哨基地を築いた歴史の古い都市だ。産業革命時代には繊維産業で栄えたが、第 2次大戦ではドイツ軍の爆撃を受けて多くの人命が失われ、歴史的な建物や一般家屋も多数破壊された。お隣の Salford も同じく爆撃を受けた。

 戦争に勝利したとは言え、都市中心部には、壊れかけた家屋でスラム化した地区も見られた。しかし、子ども達は外に出て明るく遊び、仕事にありつけない男たちは、その辺でブラブラした。

 写真家 Shirley Baker は、そんなスラム街の何気ない日常の一コマにカメラを向け、やがては都市再生計画の名のもとに、ブルドーザで壊される運命にある「労働者階級のコミュニティ」の風景を記録した。写真の多くは、Manchester と、Ms Baker の生まれ故郷 Salford で撮影されている。

https://ichef.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/E516/production/_96164685_a0a6dcca-5516-4d88-8388-d2008821ea02.jpg

 ガラクタが山と積み上げられた空き地で遊ぶ子ども達。路地でたたずみ、世間話に熱中する女性達。それらは全て、誰も気にとめることもなく、記録に残そうなどとは思わない、ごく平凡な (mundane) で、些細な人の営み (trivial aspects of life) だった。

"Baker's images often show families going about their daily lives, with gangs of children playing in the street.
"Broken urban landscapes of rubble, junk and abandoned shops also feature widely, at a time when dilapidated old houses were being bulldozed."

[ Baker の写真には、日常の家族の風景やスラム街で遊ぶ子ども達の集団の姿が多く写っている。] 
[ また、瓦礫にガラクタ、放棄された店舗が並ぶ破壊された都市の風景も多い。当時は、ボロボロになった古い家屋は、ブルドーザで壊されて整地される運命だった。]

 「Chorlton-on-Medlock」の Honduras Street で育った Ms Bridget Cunniffe は、Ms Baker の写真を見て、子どもの頃を振り返る。

"We didn't have much room to play in our house, because it was just a two-up, two-down, and we had just a little back yard where all the washing used to be done."
"So we were always outside. Those demolished playgrounds were our playgrounds."

[ 家の中で遊ぶスペースがなかったのよ。だって、1 階に2 部屋、2 階に 2 部屋の小さな家だったから。ほんのちっぽけな裏庭があったけど、そこではよく洗濯をしたの。]
[ だから、みんな、いつも外で遊んだの。こんなふうに、取り壊された瓦礫がいっぱいの遊び場で、みんな遊んだものよ。]
 
 また、当時、Salford の Ordsall (オードサル)「Gertrude Street」に住んでいた 10人家族 (10-strong family) の一人 Mr Derek Williamson は、一枚の写真の中に自分の姿を見つけて、

"It was known as tea leaf alley, because all the old ladies used to empty their teapots into the road.
"I smile when I see [the photographs] now. I think they were good times. I appreciated everything we had."
[ あそこはお茶小路として知られていた道だった。だって、お年寄りのご婦人達がみんなティーポットの茶殻をよく道に捨てていたからね。]
[ 今、写真を見ていると、思わず顔がほころぶさ。あの当時はいい時代だったと思うよ。(写真から)子どもの頃のことがみんな良くわかった。]

 なお、Ms Shirley Bakerは 55 年間、写真を撮り続け、2014年、82 歳でこの世を去った。しかし、その膨大な数の写真は、これまで、ほとんど注目されることはなかったという。

 現在、Ms Baker の写真展が、「Manchester Art Gallery」にて開催されている。その題は、

「Women and Children: and Loitering Men(女性達と子ども達:それと、うろつく男達)

 期間は今月末まで。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com

 

タバコで胎児の肝臓が損傷:ES細胞研究で明らかに! (BBC-News, May 29, 2017)

https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/38EF/production/_96257541_gettyimages-170169189.jpg

 これを理不尽と言わずに、なんと言えば良いのだろう。生まれてくる子供には何の罪もないのに、誕生したときから、すでに、その肝臓が徹底的に痛み付けられていた。原因はお母さんのタバコの煙。

"The live is vital in cleaning toxic substances and plays a major role in regulating metabolism."
"Smoking cigarette, which contain around 7,000 chemicals, can damage foetal organs and may do lasting harms."

[ ヒトの肝臓は、外部から流入した毒物の解毒に欠かせない臓器であり、また新陳代謝の調整に重要な役割も果たしている。]
[ タバコの煙には約 7,000種の化学物質が含まれ、これらが胎児の臓器にダメージを与えて、その傷をずっと残すことになる。]

 これまで、タバコの煙が、生まれてくる赤ちゃんに悪影響を及ぼしていることは知られていたが、胎児の細胞変化まで詳細に調べる手立て (tools) はなかった。
 そこで、Edinburgh 大学の Dr David Hay らの研究チームは、Aberdeen 大学、Glasgow大学と共同で「embryonic stem cell(胚性幹細胞、ES細胞)」手法を応用することにした。

 Dr Hay らは、胎児の肝臓組織 (foetal live tissue) を「pluripotent stem cells (多能性幹細胞)」から再生し、これにタバコの煙を与えて、「cellular effects (細胞効果)」を調べた。

 その結果、タバコの影響は胎児の性別によって異なり、男の子の赤ちゃんは肝臓に「瘢痕 (liver scarring)」が残り、女の子の赤ちゃんには、さらに深刻な「細胞代謝 (cell metabolism)」まで損傷を受けることが分かったという。

 なお、研究結果は医学雑誌「Archives of Toxicology」に発表された。

 タバコの好きなお母さんは、それでも、タバコを吸うだろうか。一体なんのために。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com