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お酒が飲みたくてたまらない人に効果抜群だった!:ケタミン治療 (BBC-Health, November 26, 2019)

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 「酒は百薬の長」と言う。しかし、どんな薬と言えども、それを飲み過ぎては、病気を治すはずの、せっかくの薬が毒になる。また、薬で副作用のないものなど、存在しない。
 世の中には、「お酒を飲み始めたら、底なし」、「お酒が飲みたくて飲みたくて、たまらない」人がいるものだ。かって、大抵のことが大目に見られた頃は、カバンの中あるいは研究室に、ウイスキーの角瓶を忍ばせている教育・研究者もいた。

 「heavy drinkers (酒豪、悪く言えば飲んだくれ)」は、そのほとんどが「alcohol addiction (アルコール中毒)」の瀬戸際に立っていながら、悪癖と手を切ることができないジレンマに置かれる。

 「University College London」の Dr Ravi Dasらの研究グループは、お酒を思いっきり飲みたい「渇望 (craving)」を、すっかり萎えさせてしまう方法を発見した。
 使用したのは、麻酔剤の「ketamine (ケタミン)」。これを、お酒が大好きで、週に中ジョッキ (568ml)およそ30杯も飲む男性55人、女性35人に点滴で与え、その後9ヶ月間の様子を観察した。
 
 すると、アルコール摂取量は半分に減少し、ビールを飲んでも、美味しいと感じなくなった。
 Dr Dasは、この臨床試験によって、「ketamin (ケタミン)」が「alcohol and other addictions (アルコール中毒や他の中毒症状)」の治療に役立つ可能性が示されたとする。

 しかし、ケタミンは、「Class-B」に分類される「addictive substance (常習性薬物)」。UK では(もちろん、日本でも)、これを許可無く摂取、所持、製造、販売することは違法 (illegal)だ。
 なお、ケタミンを脱法ドラグとして使用すると、次のようなリスクがある。

・serious bladder problems:深刻な膀胱障害
・feeling of sickness:吐き気
・confusion:錯乱
・memory problem:記憶障害
・paralysis of the muscles:筋マヒ
・hallucinations:幻覚
・depression:うつ病
・flashback:フラッシュ・バック(離脱症状の再燃現象)
                                       (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com