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働く世代に脳卒中 増:BHFの警告 (BBC-Health,May 12, 2015)

http://ichef.bbci.co.uk/news/520/media/images/74995000/jpg/_74995563_c0119504-stroke,_conceptual_artwork-spl.jpg

 英語のstrokeには「一撃」、「オールの一漕ぎ」の他にも、「脳卒中(発作)」の意味がある。中世の頃、病気は罪深い行為に対して神が下した天罰とされていた。その名残の意味だそうだ。ずいぶんに無慈悲な罰だと思う。
 日本語の「脳卒中」は、脳梗塞脳出血くも膜下出血などを一般的に総じて述べる言葉で、要するに、脳内に血栓や溢血が生じて起こる症状を指す。

 さて、表題の記事は、近年、イギリスにおいて、働く世代とくに40代から50代前半の労働者に脳卒中が増えていることに、懸念を発する内容である。
 格段、これと言った自覚症状もなく、毎日のようにトレーニング・ジム通いをしていた男性(49才)が、ある日突然、この病気に襲われて、後に、実は血圧が高かったことに気づいた例。また、突然、激しい頭痛に襲われて、吐き気がし、歩くことも、話すことも、ままならない状態に陥ってしまった男性(34才)の例もあるという。

 この病気は恐ろしい。快復後も後遺症に苦しむ人が多い。職場復帰は難しくなる。加えて、家庭は経済的に窮地に立たされ、社会は公共医療サービス、社会医療サービスの重い負担を背負うことになる。個人・社会の双方に莫大なコストを余儀なくされるのだ 
 肥満、デスクワーク、不健康な食事が脳内血栓のリスクを高めている、と専門家は指摘し、英国脳卒中協会(Stroke Association)は体の変調(warning signs)に注意することを勧める。すなわち、「めまい」、「ろれつが回らない」、「顔の筋肉のこわばり・ゆがみ」などは危険信号だ。
 また、著名な慈善団体、英国心臓基金(British Heart Foundation, BHF)は、若い世代に脳卒中が増加している問題を、もっと深刻にとらえるべきだと提言している。「働き盛りの40代は、定期的な検診(職場の健康診断)だけでは不十分で、自分の血圧・コレステロールの値を常に把握しておくように」。

 上述の注意点は、適切である。ただ、毎日、血圧を測定し、これを記録するためには、並々ならぬ決意が必要だ。

        (写真は添付のBBC Newsから引用)

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