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ワクチン接種の副反応 (合併症) リスク:血栓症、内出血、脳卒中 (BBC-Health, August 27, 2021)

Blood clot - artwork

 コロナCovid-19に感染すると、肺炎や呼吸器系疾患で苦しむ。しかし、それだけでは済まない。ときに、「血小板減少症 (thrombocytopenia)」、「血栓症 (blood clots)」、「脳卒中(strokes)」などの合併症 (complications)を引き起こしかねない。

 

 もちろん、ワクチンを接種すると、それらの罹患リスクは激減する。しかし、リスクをゼロにすることはできない。

 

 Oxford大学の Julia Hippisley-Cox教授らに研究チームは、UKで昨年12月から今年 4月までの間に、第1回目のワクチン接種を終えた約2,900万人と、接種を受けずにコロナに感染した患者約180万人に関する合併症 (副反応)のデータ分析を実施し、その結果を医学雑誌「The British Medical Journal」に発表した。

 

 ワクチン接種後28以内に合併症(副反応)を発症し、入院または死亡した人の数は、100万人あたりに換算して以下のとおりであった。(なお、接種を受けずにコロナに感染し、28日以内に合併症を起こして入院または死亡した患者の割合に比較した。)

 

[Ⅰ] アストラゼネカ (AstraZeneca)

・10.7人:血小板減少症 (thrombocytopenia)

 この副反応は内出血 (internal bleeding)、脳内出血 (haemorrhages)を招く。ただし、ワクチン未接種の人に比べて、発症確率は約1/9。

・6.6人:血管内血栓 (blood clots in the veins)

 ただし、ワクチン未接種の人に比べて、発症確率は約1/200。

[Ⅱ] ファイザー (Pfizer)

・14.3人:脳卒中 (strokes)

 ただし、ワクチン未接種の人に比べて、発症確率は約1/12。

 

 残念ながら、アストラゼネカ・ワクチンの接種後に、それが原因で死亡したと考えられる (因果関係が極めて強い) 事例が発生している。Lisa Shaw BBC Radio Newcastle

 BBC Radio Newcastle presenterの Ms Lsa Shaw (44歳)は、第1回目のアストラゼネカ・ワクチンを 4月29日に接種した。その1週間後に強烈な頭痛を訴えて、North Durham大学病院に入院し、治療を受けたが、脳内血栓が命取りとなって、死亡した。

 専門家は、このケースは「very rare (極めてまれ)」としながらも、死亡とワクチン接種との因果関係は「it seems most likely. (極めて濃厚)」という。

 

おわりに:ワクチン接種後に合併症 (副反応)を発症して入院、死亡するリスクは、コロナ Covid-19感染後に合併症を発症して入院、死亡するリスクに比べてはるかに小さい。これが Oxford大学の結論だ。

 なお、厚生労働省も、ワクチン接種後に死亡した人について分析し、「死亡と接種との因果関係はなかった」と発表。ただし、その分析内容の詳細については公表されておらず、第三者のチェック・査読 (peer review) を受けたものでも、権威ある医学雑誌に発表された報告書(論文)でもない。誤解と不信を払拭できないものにしている原因だ。

  (写真は添付のBBC Newsから引用)

www.bbc.com

 

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