大気汚染に負けずに歩くと:体に良いって? (BBC-Health, May 5, 2016)
権威ある「The Royal Colleges of Physicians」によると、イギリスでは、毎年約 4 万人が大気汚染のせいで命を落としている。
いくら、運動には、糖尿病 (diabetes)、心臓疾患 (heart disease)、ガン (several cancers) などの発症リスクを抑える効果があると言っても、ロンドンのように空気が汚れた大都市に住んで、サイクリングやウォーキングで運動しても、体にとって本当に良いのだろうか。
こんな疑問に答える Cambridge大 学 Dr James Woodcock らの研究が、「Preventive Medicine」に発表され、話題になっている。Dr Woodcock らは、疫学的な(epidemiological ) な研究データを分析し、その結果に基づいてコンピュータ・シミュレーション解析を進めた。
ロンドンの大気汚染レベル (air pollution level) は、世界で最悪の汚染レベルを記録するDelhi (デリー) に比べて 1/10、すなわち 16 ㎍/m3 (2011年WHO)。このロンドンで、通勤通学に片道 30 分間の自転車を利用すれば、週 5 時間サイクリングすることになり、これだけの運動が、大気汚染から受ける健康被害リスク (pollution risks) を上回る計算になった。
なお、屋外の運動が、大気汚染リスクを上回る「転換点( tipping point)」に達するためには、1 日 7時間のサイクリングか、16 時間のウォーキングが必要になる都市も世界にはあるという。それは、どこか?
(写真は添付のBBC Newsから引用)