豪州大陸 移住者:今度は保護鳥オーム「天竺巴旦」を毒殺か? (BBC-News, July 12, 2019)
オーム科オーム属の「long-billed corellas (天竺巴旦 [テンジクバタン])」。この白い鳥はAustralia、New Zealandの「native species (在来種)」で、クチバシが大きく、喉元に太い橙色の線が入る。寿命が人間とほぼ同程度に長く、器用に舌を動かして、人声をまねる。もちろん、Australiaの「protected species (保護鳥)」だ。したがって、この白い鳥を殺したものは罰金もしくは懲役刑に処せられる。
さて、この7月9,10日のことだ。南オーストラリア州の州都Adelaide (アデレード)の、とある運動場の近くに、空から、突然、バタバタとオームが落ちてきた。その数、優に60羽を超える。中には、保護鳥の「long-billed corellas (天竺巴旦」も57羽を数えた。
地上に落ちたオームは、悲痛な鳴き声を上げて、もがき苦しみ、口から血をはき出しているものもあった。(そのオームの死骸は、ほんの氷山の一角だろう。)
当局は、この件について「病気、毒物の両面から調査中」と述べるに留まり、「検査結果が出るまで数週間は掛かる」という。
しかし、死骸を確認したTrudy Seidel獣医によると、「more than likely (十中八九[じっちゅうはっく])」オームは、毒物で殺されたことに間違いなし、と断定する。
産業革命時代、UKでは犯罪が横行した。囚人が余りにも多いので、これを収容する監獄が不足し、America大陸に囚人をドンドン移送した。ところが1776年、そのUSが独立すると、今度は、地球の裏側のAustralia大陸に、囚人を送り込んだ。
囚人は、先住民を大量殺戮(さつりく)して、その土地・資源の全てを奪い、文化・伝統を滅ぼした。これでもか、これでもかと先住民を虐(いじ)め、長い間、身の毛もよだつような迫害を続けた。
今、その子孫が、遙か昔から平和に生きてきた「long-billed corellas (天竺巴旦)」を、わずかばかりの穀物被害があるからと、文句を並べ立て、こともあろうに毒殺するとは ........。
地球の反対側の国。その一部の住民。彼らも人間で、血の通った「生命体(organism)」であるだろうに、為すことが野蛮 (feral)だ。
(写真は添付のBBC Newsから引用)