ヒロシのWorld NEWS

世界のニュースを日本語でお届け!

痩せ薬「ロルカセリン」:その有効性と安全性が確認される! (BBC-Health, August 27, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/936/cpsprodpb/DB13/production/_100538065_cancer_weight_getty.jpg

 体重の気になる人の誰もが待ち望んでいた薬の1つが「weight-loss drugs (抗肥満薬)」つまりは痩せ薬の「Lorcaserin (ロルカセリン)」。実は、2012年に、すでにUS当局で認可され、2013年から商品名「Belviq (ベルヴィーク)」として販売されていた。

 しかし、これまでの抗肥満薬には、ややもすると、服用後に「深刻な合併症 (serious complications)」を引き起こし、「心臓弁障害 (heart valve damage)」や「心の病 (mental health issues)」の不安も拭いきれなかった。

 そこで、「The Harvard-affiliated Brigham and Women's Hospital」のDr Erin Bohulaらの研究グループは、肥満・過体重の被験者(成人) 12,000人を対象とした抗肥満薬「Lorcaserin」の臨床試験に、40ヶ月 (3.3年)にわたって取り組み、その研究結果を医学雑誌「The New England Journal of Medicine」に発表した。
 それによると、 Dr Bohulaらの臨床試験では、とくに「heart issues (心臓疾患)」あるいは「cardiovascular events (心臓血管系イベント)」の発症や副作用も認められず、1日2回の服用で40ヶ月後には平均4kgの減量に成功したという。ただし、気になるのがその薬の価格。1ヶ月分の 60錠で $220-290 (24,000-32,000円)とかなり高額だ。

 この「Lorcaserin (ロルカセリン)」は、脳内化学物質 (brain chemicals)を刺激して満腹感 (a feeling of fulness)を誘い出す「食欲抑制剤 (appetite suppressants)」。

 UKでは、成人の半数以上が「過体重か肥満 (overweight or obese)」。これが糖尿病、ガン、心臓疾患の発症リスクを高めている原因と言われている。
 とりわけ、肥満症に苦しむ人にとっては朗報だ。従来の「食事療法 (diet therapy)」、「胃緊縛外科手術 (gastric band surgery)」に加えて、治療の選択肢が1つ増えたのだ。
 ただし、この痩せ薬がUKで処方されるようになるためには、「The National Institute for Health and Care Excellence (英国国立医療技術評価機構NICE)」の認可が必要とのこと。

 「できるなら」の前提付きだが、減量に取り組むとすれば、次の専門家のアドバイスが参考になる。
"But experts enphasise the importance of long-term lifestyle changes in achieving effective weight loss."
[ しかし、と専門家が強調するのは、生活スタイルを変えて、これを長続きさせること。効果的に減量を達成するには、(何よりも)大切だ。]

なお、このを一文をまとめるに当たって、明晰な以下の「Guardian」の記事も参考にした。記して謝意を表したい。

Guardian: August 27, 2018
[ Weight loss pill hailed as 'holy grail' in fight against obesity]

 (写真は添付のBBC Newsから引用)

面白かったら、投票クリックお願いします!

www.bbc.co.uk