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公文書偽造に「いじめ、嫌がらせ」が横行:Scots、お前もか! (BBC-News, June 26, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/050E/production/_99049210_mediaitem99049209.jpg

 事の発端は「内部告発 (whistleblowing )」から始まった。「St Jon's Hospital」と言えば、Scotland南部「West Lothian(ウエスト・ロージアン)」の都市「Livingston (リビングストン)」で中心的存在の大病院だ。その病院で昨年、公文書が偽造されているとの知らせがあった。
 さっそく、スコットランド政府は「The Academy of Medical Royal College, AMRC」に調査を委託した。

 すると、浮かび上がったのは、NHS Lothianの全ての救急病院は、政府が定めた、救急患者の「emerging waiting time (緊急待ち時間)」のガイドラインに違反し、さらに、政府に提出する文書では、実際よりも少なめの虚偽の数値を記載していた。

 なお、悪いことに、その調査の過程で、NHS Lothianの病院には、「bulling and harassment (いじめと嫌がらせ)」の文化が蔓延(はびこ)っていることも明るみに出た。
 AMRCの調査結果によると、その原因は、病院側に確たる管理体制が欠如していること、加えて、病院スタッフが「いじめや嫌がらせ」を受けても、加害者からの「reprisa l(仕返し)」を恐れて、その事実を公にしたがらないことにあるという。

 また、驚くことに、この地区の病院では、「patient safety and care (患者の安全と治療)」が常に最優先されることはなく、一貫性のないリーダーシップが医療の混乱を招き、「患者の安全第一」の姿勢も欠けていた。

 NHS Lothianの暫定最高責任者 (interim chief executive) Mr Jim Crombieは、今回、明るみになった一連の不手際 (failings)を受けて、病院スタッフと患者に対し謝罪したという。

 この3月、日本でも、財務省公文書偽造が明るみになった。しかし、当局は「公文書偽造」ではなく「公文書改ざん」と屁理屈を並べ立て、結局、この件は不起訴になった。なお、公文書偽造は「3年以下の懲役又は20万円以下の罰金 (刑法155条3項)」。

[追記] 実は、これで終わりかと思った。しかし、7月5日(木)に発覚した文科省東京医科大学の「私利私欲」事件に触れないわけにはいかない。文科省の事実上のトップが我が子を医学部に「裏口入学」させていたとは、言語道断。

   文科省と言えば、全国の大学に対し、運営の迅速化・効率化を名目に、大学の独裁体制 (文科省はトップ・ダウン方式という) を強引に推し進めた官僚組織。大学の運営費を削減する一方で、「特別支援事業」をちらつかせては大学に睨みを利かせてきた。
 教授会の権限とチェック機能を弱体化させ、大学トップに対する批判の声を抑えた結果が、「権力のあるものと、ないものとの不平等」を露わにしたとも言えよう。

「Top-down」とは「Top」が不正を犯して「ダウン」するものだったとは、驚きだ。

                   (写真は添付のBBC Newsから引用)

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