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臭いものには蓋 (ふた) ができない!:聖なる匂いと悪魔の臭い (BBC-News, March 16, 2018)

https://ichef.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/102A6/production/_100441266_prawns.jpg

 食べ物の臭いほど好き嫌いの激しいものもない。糠漬け、魚醤 (ぎょしょう)、ドリアンにニンニク。好きな人にとっては、その鼻を突くような特有の「臭い(pong)」も大して気にならない。しかし、自分が好きだからと言って、他人も好きだとは限らない。自己本位の人は、その区別がつかない。

 教室中に発散する強烈なニンニクの臭いは、ニンニクが大嫌いな学生にとって、耐え難いストレスとなり、授業どころではなくなる。

 それは大学だけの問題ではない。厳粛な教会やお寺などで執り行われる式典で、「匂い」は重要な役割を演じる。そこでは「振り香炉 (thuribles」、「線香 (agarbattis)」で式場を清めて「聖なる場 (sanctuary)」とする。そのような聖域で「魚臭さ (fishy smell)」や糠漬けの匂いが許容されないことは、周知のとおり。

 さて、この 3月14日 (水)、Nottinghamの「Royal Concert Hall」にて「War Horse (軍馬)」が開演された。Leicester 在住の Miss Emmie Newitt (26歳)は、「critically-acclaimed production (前評判の高い演目)」の鑑賞にパートナーと一緒に出かけて、ホールに入り、席についた。

 ところが、Miss Newittは席に座るとすぐに、「fishy smell (魚くさい)」臭いに気づいた。前の席の 4人連れの家族が、「prawns and calamari (エビとイカ)」のパックを開けてムシャムシャとやり始めたのだ。そのシーフードの臭いが嫌いな人にとっては「悪臭 (stench)」の何ものでもない。「overpowering (耐えられないほど)」だったと言う。

 それも「serious play (芸術性の高い演劇)」の鑑賞中の出来事だ。臭いが強烈し過ぎて、「心ここにあらず (distracted)」。とうとう、隣の席に座っていたパートナーは、がまんできずに、席を外した。
 その後、劇場の係員が「シーフード」を持ち込んだ家族に、それをしまい込むようにとお願いし、どうにか、その場は収まった。大きなトラブルにはならなかったようだ。

 昨年の 3月にも、London のWest End 地区に佇む「The Harold Piter Theatre」では、「Who's Afraid of Virginia Woolf?」の上演中、食べ物を口にしないようにと、注意があったそうだ。劇場でこのような注意が観客に発せられるのは、初めてのこと。

 どうした、紳士淑女の国、イギリス。
               (写真は添付のBBC Newsから引用)

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