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スマートウオッチを巻くと、痩せる?:2年間の大実験 (BBC-Health, September 20, 2016)

http://ichef.bbci.co.uk/news/904/cpsprodpb/152C1/production/_91312768_thinkstockphotos-578115562.jpg

 マーケット調査会社「CCS Insight」によると、「smart watches」をはじめとする「ウェアラブル・デバイス」の販売数は、イギリスだけで 500万台。その売り上げは順調に伸びていて、年末までには恐らく1,000万台に達するだろうと予測されている。

 今、注目されているデバイス (devices) は、「activity trackers (運動管理)、」「fitness trackers (健康管理)」としても利用でき、腕に巻いているだけで、歩数、血圧、心拍数などを記録し、グラフにしてくれる。

 では、肥満で悩んでいる人がこれを身に付けていると、きちんと健康管理ができて、減量につながるだろうか。
 Pittsburgh 大学の Dr John Jakicic らの研究チームは、過体重 (overweight) のボランティア約 500名の協力を得て、デバイスの効果を確認する大実験を行なった。

 被験者 500名を A, B 2 つのグループに分け、Aグループは健康管理機能がある電子デバイスを腕に付けることにした。そして全員に、食事制限 (diet) と運動 (exercise) を促し、減量に努めてもらった。
 やがて、2 年が経過した。デバイスを付けた Aチームは平均 3.6kgの減量に成功した。では、デバイスを付けなかった Bチームはどうであったか。なんと平均 5.9kgも減量したのだ。
 これは一体どうしたことか。せっかくの大実験にもかかわらず、「ウェアラブル・デバイス」は、減量には役に立たなかったことになる。

"People have a tendency to use gadgets like these for a while and lose interest with time as the novelty wears off."
[ 人には、このような新しいメカをしばらくの間は使うが、時間が経ち、目新しさが薄れるにつれて、興味を失う傾向がある。]               

 今回の実験データからも、その傾向が読み取れたという。さらに、Dr Jakicic によると、Aグループの被験者は、デバイスに表示される運動達成目標にこだわり、食事制限は、こんなふうに考えていたのでは、と推測する。

"I'm being so active. I can eat a cupcake now."
[ こんなに運動しているのだから、カップケーキを食べてもだいじょうぶ。]

 また、デバイスを腕に巻くと、「体を動かすモチベーション」が大いに高まる人がいる一方で、
"It might be very discouraging if you can see that you are not hitting your target all the time."
[ 運動量がいつも目標に届いていないことを知って、やる気を失う人もいるのでは。]

 いずれにしても、「wearable watches」を購入して体重を減らそうとねらっても、「付けないよりはまし」のレベルしか、効果を期待することはできないようだ。

                (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com