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北極圏のグリムセイ島:ここの珍味は鱈 (たら) と絶滅危惧種パフィン (BBC-News, September 24, 2017)

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 火山島の「Iceland (アイスランド)」。その北の港 Dalvik (ダールヴィーク) からフェリーでさらに 40km 北に向かう。荒波 (very choppy waters) と船酔い (seasickness)に格闘すること3時間。陸地が恋しくなった頃、ようやく「Grimsey (グリムセイ島)」に到着する。

 この島は北極圏に入り、縦に 5km、幅 2kmで、その周囲は高い崖で囲まれている。面積はたったの 5.3km2。風が強いため、樹木は 1本も生えていない。島の住民(inhabitants) は 80人。小さな子どものために、小学校がある。現在、その児童数は 5名。

 他に Grimsey にあるものと言えば、お店が1軒、数十軒の住宅、プール1個に灯台。それに、崖の上に生息する fulmars (フルマカモメ), kittiwakes (ミツユビカモメ), razorbills (オオハシウミガラス), terns (アジサシ), quillemots (ウミガラス) と、主役のpuffins (パフィン)。それらの海鳥は、おそらく数百万羽を数える。

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 この地の空は、ホワイトに少しだけブルーとグレイを混ぜたような「淡い水色(pale washes)」で、とてつもなく広い。Grimsey 海域では、島の近場でも「cod 鱈)」が沢山捕れる。このため、島の住民のほとんどは、漁師 (fisherman) だ。また近年、毎日のように、小型飛行機で観光客が訪れるようになったので、主婦たちがツアーガイドとして活躍し、家計の副収入 (second incomes) を稼いでいる。
 島の崖の小道を一周する観光ツアーは大人気。お陰で、たった1つの「toilet」の前には、おめかしした紳士淑女も、長い長い列 (queue) をつくって、順番待ちをする有様。皆、下を向き、「smartphones」のキーを叩いて...。

 ツアーガイドの娘 Aslaug (17歳) は、アイスランド本土第2の都市「Akureyri (アクレイリ)」の高校に通っている。今は夏休みのため Grimesey の自宅に帰っているが、学期 (fall term) が始まると、弟と一緒に Akureyri のアパートに住む。それで、両親はフェリーを利用して 2週間ごと (every fortnight) に子どもたちのもとに出かけるとか。

 ある朝、Aslaug は大きなタモ網を持って父と puffins 狩りに出かけた。

"Islanders regularly catch the birds, sitting on the cliff edges with huge nets and scooping the puffins up as they dive into the sea."

[ 島民は定期的にパフィン(ニシツノメドリ)を生け捕りにしている。大きなタモ網を持って崖の先端に座り、パフィンが崖から海に飛び込む瞬間に、それをすくい取るのだ。]

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 Aslaug がその朝、捕まえたのは 200羽。肉は冷凍して Akureyri のアパートに持って行く。Aslaug にとって puffins の味は、「a reminder of home (故郷を思い出させてくれる味) 」。
 なお、puffins は、2015年、国際自然保護連合IUCNのレッドリストに「vulnerable species (危急種)」と指定された絶滅危惧種。カナダ「Newfoundland and Labrador(ニューファンドランド・ラブラドール州)」の州鳥であり、「Liberal Party of Canada (カナダ自由党)」の「official bird symbol (公式シンボル)」。また、1940年 に出版が開始された「Puffin Books」シリーズの「paperbacks」本は、世界中の子どもたち、ピーターパンの心を失わない大人たちに愛読されている。
                  (写真は添付のBBC Newsから引用。)

www.bbc.com