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むし暑い夏の夜:ぐっすり眠るために!(RTE-News, June 14, 2022)

As temperatures rise, Imy Brighty-Potts finds out how you can still get a good night's kip.

 200年前の江戸の夏も、やっぱり暑かった。日がとっくに落ちても人々はなかなか寝付けず、夜遅くまでグズグズしていた。だから、夜のオツトメ「どろぼう」にとって、夏場は苦しかった。なにしろ、人の目がギラギラしていては、大っぴらに動けない。当然、夏場の稼ぎは少なくなったという。池波正太郎は、そんなふうに、江戸の夏の暑さについて「鬼平犯科帳」に書いている。

 

 その江戸の頃から、さらに地球温暖化は加速した。今年のヨーロッパ各国は記録的な熱波にみまわれて、山林が極度に乾燥し、大規模な山火事があいつぐ事態となった。

 

 一方、日本列島は梅雨前線に異常を来たし、とくに西日本、関東、北日本に次々と線状降水帯が出現しては、人々を水害で苦しめた。

 ようやくにして梅雨前線が立ち去ると、次に待ち受けるのは猛暑と台風。

 

 とにかく、この数十年、むし暑い夏の夜は、エアコンなしでぐっすり眠ることなど不可能になった。寝不足は夏バテ、ストレスの原因になって、体調を壊しやすくなる。

 以下の5項目は、RTEが勧める「夏の夜の快眠」のコツ。

 

1.Your room is too hot:寝室が暑すぎるのでは

 睡眠科学が専門の Dr Rebecca Robbinsによると、寝室の温度は、少し涼しく感じるくらいの約18- 19℃がちょうど良い。人間は睡眠に入ると、その細胞の温度調整機能がとまる。つまり、皮膚呼吸、発汗冷却機能が停止するため、むし暑い夜には身体に熱がこもりがちになる。その結果、寝苦しさを覚えるという。

 なお、不快感をもよおす寝室の温度は23.8℃以上とか。 

 

2.You' re going to bed too late:就寝時間がずれている

 緯度の高い Ireland, Canadaなどの国では、夏の間、日暮れが遅いため、どうしても、職場から帰宅した後も、戸外でスポーツを楽しんだり、庭仕事、趣味にいそしんで、ディナータイムも遅れ、就寝時間も遅れに遅れてしまうことが多い。こうなると、「体内時計 (Body's internal clock)」とよばれる「circadian rhythm (概日リズム)」が狂ってしまう。

 起床・就寝時間は季節に関係なく、常に一定に維持することだ。

 

3.You' re laying awake for hours in the night:夜半、目が覚めてしまったら

 むし暑く、寝苦しい夜、まだ夜明けまではかなり間がある夜半に、ふと目が覚めてしまうと、その後、なかなか眠れなくなってしまうもの。

 そんなとき、そのままベッドの中で「眠りにつこう、眠らなければ」と思うのは「counterproductive (逆効果)」。それよりも、寝室の照明を落として、

・gentle yoga:簡単なヨガ

・reading:本をよむ

・non-stimulating tasks:洗い物をたたむなどの軽い手仕事

がお勧め。そのうち眠くなる。

4.Your bedding isn't up to the job:ベッドを見直す

 むし暑い夜は「睡眠に関わる神経系 (sleep-related neurons)」がピリピリし敏感になっている。とくに、熱と湿気がこもりやすいベッドは体への負担が大きい。体内から発散される水分は汗となってベッド内に放出されているが、このとき、空気の流れが悪いと最悪だ。夏の夜は「duvet (羽毛ふとん)」は避けて、リネン、コットンなどの「natural fibres (天然繊維素材)」の薄めの掛けふとんがお勧めだ。

 

5.You'are dehydrated:脱水は眠りを浅くする

 夜間、汗ばんでいると、知らず識らずのうちに「dehydration (脱水)」状態に陥り、眠りが浅くなる。

 ただし、そうかと言って、就寝直前に水をがぶ飲みするのはよした方が良い。それよりも、1日をとおして、冷たい水を少しずつ口にすることだ。

 また、カフェイン、アルコール類は脱水を招く原因になる他、利尿作用 (diuretic effect)があるので夜間トイレに通う結果となる。ぐっすり眠るためには、夕食の前後に、コーヒーやビール、ワインをできるだけ避けて、代わりに冷たい水をすすった方がよい。

おわりに:暑い夏の夜ふかしは禁物。さっさと快適なベッドに入って、心地よい夢をみることだ。体力が消耗する夏場は、短時間でも昼寝 (napping)をとると、身体が楽になる。かつて山仕事の職人は、昼の弁当をつかってから、皆、木陰で一眠りをした。

   (写真は添付のRTE Newsから引用)

www.rte.ie