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山火事がオゾン層を破壊:豪州は強烈な紫外線に曝されている! (BBC-Science, Mar1, 2022)

Wildfires

 オゾン層 (ozone layer)は、上空10,000- 50,000mにあって、地上の動植物を有害な紫外線から守っている。

 かって、フロンガスの一種 「chlorofluorocarbon (クロロフルオロカーボン、CFC)」が、エアコン・冷蔵庫、スプレーなどに大量に使用されて、オゾン層の破壊が急激に進んだ。しかし、1987年に、このCFCの生産、流通、使用を禁止する「モントリオール議定書」が採択されると、地球の中緯度域のオゾン層は、年間約1%増の割合で回復に向かった。

 

 ところが、ここに来て、オゾン層に異変が起こっているという。

 Massachusetts工科大学 (MIT)のSusan Solomon教授らの研究グループが「The Proceedings of the National Acade、my of Sciences」に発表した研究論文によると、その原因は、2年前の2020年に Australiaで発生した大規模な山火事にある。

 

 山火事で大量の煙が大気中に巻き上がり、一連の化学反応を起こしてオゾン層が失われていた。2020年の1年間だけで、地球はオゾン層の約1%を失ったことになる。これで、せっかく回復のきざしを示していたオゾン層も、元の木阿弥となった。

 

 オゾン層の消失は、山火事が発生するごとに、今後も続くと予想され、これに気候変動が重なると、その破壊スピードが加速するものと懸念されている。

 

 中緯度域でオゾン層の回復が遅れると、その地域で暮らす Australianなどは、強い紫外線に曝されて、皮膚ガンの発症リスクが高まる恐れがある。

 

おわりに:「風吹けば桶屋が儲かる」と言うが、CO2排出量の増加、地球温暖化、山火事、オゾン層の破壊、皮膚ガンは深くつながっている。自然環境を顧みずに、儲けに固執するのは、「天に向って唾を吐く」ようなものだ。

                           (写真は添付のBBC-Newから引用)

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